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うちの子 ~豆ちゃん・最終回~



多分誰も気付いていないとは思いますが、この‘うちの子’シリーズの

豆ちゃんの回

~その2~でストップしていました…



別に忘れていたわけではないんです。

続きを書くかどうか悩んでいました。


しかし、もう書かざるを得ないというか…

先日決定的な出来事が起きたので、今回書こうと決心いたしました。

またまた長文になるとは思いますが、よければ最後までお付き合いください!




前回は、豆がうちにやってきたところで終わっていましたね。

ということで早速続きです…




豆がうちにやってきて、まず初めにしないといけなかったのは

ワクチン接種でした。


まだ一度もワクチンを打っていない状態の生まれたてほやほやの豆を引き連れ、私は獣医へ向かいました。

ちなみに、その日同居人の方は仕事だったので私一人で向かいました。





…この時私は、ちょっとワクチンを打って帰るだけと思っていました。

まさか豆が、先天性の重い病を持って生まれてきているだなんて思ってもみなかったのです。





生まれたばかりの仔犬ということもあり、診察室の中は黄色い声が飛び交っていました。


しかし…


心臓に聴診器をあてた瞬間に獣医師の顔から笑顔は消えました。

獣医から伝えられた内容に私は目の前が真っ暗になりました。




「心臓に重い先天性の疾患があります。この小ささでこの心音は稀なケースです。」



私はついこの間出会うことができたばかりの仔犬を見ました。

豆は何もわからないような顔をして私を見つめていました。

それが本当に辛かったです。




「おそらく1年~2年程しか生きることができないでしょう。心臓の繊細な箇所の異常で、手術も不可能に近いです。」




私は帰りの車中、助手席の豆を見て思いました。


知らされてよかったと。


楽しい人生を作ってあげよう。

わざとらしくなく、自然に。

そう決めました。




その日仕事を終え帰宅した同居人に、私は嘘をつきました。


「‘ちょっと’心臓の音が変って言うてた。でも大丈夫みたい。様子を見ましょうって。」


これは私自身がそう思いたかっただけかもしれません。



その後、月に一度ワクチンを打つために獣医に通いました。

心臓の音は徐々に悪化していきました…


実際、うちにいるときも見てとれる異変が起き始めました。


トントンという変な咳。

突然転んで一瞬意識が飛んだり。


同居人の方も心配していましたが、

それ以上にもっと深刻な事実を知っていた私は不安を拭えずにいました。



それから数カ月…

お陰さまで、豆は無事1才を迎えました!

特に目立った病気の進行はないように思われ、しばらく獣医にも足を運んでいませんでした。


この頃私は、もしかしたら快方に向かっているんじゃないかと思うようになっていました。




しかし



その期待が間違っていたのだと思い知らされました。







2月に入ってから豆の調子が全体的に悪くなり始めました。

食欲がなく

耳も聞こえていないような

いつものように元気に走ることもしなくなりました。



私は以前獣医に言われたことを思い出し、大きな不安を感じました。



そして昨日、規模の大きい動物病院で改めて豆を見てもらうことにしました。



心臓に聴診器をあてた瞬間、獣医師は深刻な表情になり


私はその時全てを覚悟しました。



少し大がかりな検査をしてもらい、私達は診察室の奥まで呼ばれました。

そして、豆のレントゲンを見ながら獣医は言いました。



「かなり進行しています。率直に言うと末期です。」



豆を抱きしめていた同居人はショックのあまり、その場で涙を流しました。

無理もありません。まさかそこまで深刻だとはおもっていなかったでしょうから。




「本当に稀な疾患の、更に稀なケースです。手の施しようがありません。」






帰りの車中、私は嘘をついていたことを謝りました。


傷つけようと思ってしたわけではありません。

もしかしたら良くなるんじゃないかと信じていたかったんです。

全てを認めてしまうのが嫌だったんです。


それが、私がうちの子シリーズの豆の回‘最終回’を書きたくなかった理由です。





今、豆はほとんど御飯も食べず眠っています。

また元気になるか、それとも悪化していくか…


それはわかりませんが、


私は豆に特別何かをしようとは思っていません。



‘10数年生きる犬’を飼ったわけではなく


私は‘豆’を飼いました。



その豆の命が1~2年なら、それで充分です。



今まで通り、楽しく厳しく一緒に過ごします。






ただ…






ちょっとだけ…






ほんのちょっとだけ…






甘やかします(笑)




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五月山動物園
本日とてもショックな記事を見かけました。


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<シカ全頭を安楽死へ 大阪・池田市>
1月23日3時14分配信 産経新聞

 大阪府池田市は22日、市立五月山動物園で飼育中のホンシュウジカ18頭について、結核の感染が広がるのを防ぐため、すべて安楽死させると発表した。昨年10月と今月に結核のため1頭ずつ死に、その後の検査で18頭中12頭の感染が確認されたため。五月山動物園は昭和33年、シカのみで開園しただけに、市は「苦渋の決断だった」としている。

 池田市によると、今月8日に4歳のメスジカが結核の疑いで死んだのを受け、残る18頭にツベルクリン反応検査を実施。その結果、12頭の感染が確認された。

 市は昨年10月に2歳のメスが死んだ後も同様に全頭を検査し、感染していた5頭を殺処分したばかりだった。動物に対して投薬治療を適切に続けるのは事実上無理なことから、これ以上の感染を防ぐために全頭の処分に踏み切った。人間にうつる可能性は低いという。

 動物園は20日から休園しており、再開は2月以降になる見込み。

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現在日本に大小様々な動物園、水族館があります。

しかし、来客数が乏しいのがほとんどです…

旭山動物園が様々な試みをしていくのに触発され、最近では他園も様々な取り組みを行っています。


そんな中、

この五月山動物園は少し変わったことで有名です。

それはなにかといいますと、


面積が3,000m²…


なんと!

日本動物園水族館協会に加盟している動物園としては日本一小さな動物園なんです!


園内には鹿しか…(ダジャレじゃないです!)

と思えるほど、大半が鹿で

おまけ程度に他の動物がポツポツ…



しかぁし!(…)


侮ってはいけません!

この五月山動物園、オーストラリアから贈られたウォンバット(カンガルーの仲間)を国内で初めて繁殖させるなど、すごい一面もあるのです!





いつものように前置きが長くなってしまいましたが、


実は私、この動物園に数回足を運んだことがあります。


規模が小さいということで、それぞれの動物をじっくり観察することができ、
人がほとんどいないので、ゆっくりスケッチすることもできます。


私のお気に入りの場所でした。


絵画教室に勤めている時、美大受験生達を引き連れて動物スケッチ大会を催したりしました。

生徒たちは様々な動物を描くんですが、やっぱり数が多い鹿を描く生徒がほとんどでした。


私も鹿が好きなので、生徒を監視しつつこっそりスケッチしたりしていました。













あの鹿達が皆殺処分されると知って本当にショックです…



‘感染の疑い’



この‘疑い’が人々に与える影響が大きいのはわかりますが、


18匹のうち12匹が感染…


今のところ感染が確認されていない残り6匹まで処分されることに
やるせない気落ちでいっぱいです。


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地塗~りぬりぬり。




…別に料理をしているわけではありません。


この液体は膠(ニカワ)というものです。


正式には、膠を約10倍の水で薄めて溶かした

‘膠水’というものです。



膠というものは、動物の皮革や骨髄から採られる強力な糊です。

ちなみに主成分はコラーゲン。 冷えるとプルプルに固まります。



絵を制作する前に必要になるもので‘キャンバス’があります。
(当たり前ですが…)

このキャンバスは市販のものでもいいんですが、
私はいつもベニヤパネルに麻布を貼り、その上から下地を施してます。




[パネルに麻布を膠水で貼り付けているところ]



キャンバスのように表面がザラザラとしたもので描くのがあまり好きではないので手間をかけて手作りしているのですが、

どちらかというと、絵を描く前の‘儀式’的な要素が大きいですね。



そして、この膠水ですが、パネルに行う地塗りにおいて接着剤として用います。

天然の接着剤です。


動物から採れた接着剤を用いて、その上に絵の具で動物を描く…

なんかあれですけども…



とにかく、今は来る7月の‘前田寛治大賞展’に出品するため

せっせと地塗りに励んでおります!







いつも自宅の半地下にあるガレージとしてのスペースで地塗り作業を行っているんですが、



このスペース…



半地下という構造のせいか、天井が中途半端に低いんです!






約160cm程…


なので、作業の合間に疲れて背伸びをしようとすると…

決まって頭を打ちます。

何度打っても覚えられない私の学習能力の低さに原因があるのかもしれませんが…(涙)



それでも以前に比べると、環境はとても改善されました!


引っ越す前は小さなアパートに住んでいて、

とても室内で地塗りなんかできず、仕方なく屋上に忍び込んで作業していました。


それも夜中…


今思い出しても冷や汗がでます…


突風にあおられてキャンバスごと屋上から転落しそうになったり…


管理人に見つかってしまい、地塗り中のキャンバスに

「これをすぐに片付けなさい!警察に通報します!」

と張り紙を貼られていたり…




…そう考えれば今の環境でもう充分贅沢ですね!



でもいつか!



きっといつか!



アトリエをどすんと構えたいです!



その名も!!



「釜工房」!














なんか陶芸のアトリエみたい…



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枠の外に広がる空間
昨年末に開催させていただいた個展

「枠の外」

お陰さまで好評の内に終えることが出来ました。

今回の日記はその個展の事を書きたいと思います!




そもそも天満屋さんでの個展の話が決まったのは
3月に開催させていただいた初個展の直後でした。


日時は12月…


これは一見まだまだ先のように感じられるかもしれませんが
手元には作品がほとんど無い私にとっては大変な事態…

ということで、個展が決まったその日から
私は焦っていました(汗)



そんな気持ちの中
4月、個展会場の下見を兼ねて挨拶に出向きました。


そして!

驚いたのはその会場の広さ…











ショーケースまである…



ただでさえ作品数が少ないというのに、この広さ…

この下見の日から、会場を作品で埋めれるのかという不安がずっと付きまとっていました。

かといって中途半端な作品を量産するのは絶対にしたくないので、あまり考えないよう制作に努めてきました。



途中、上海に出向いたりと刺激を沢山いただきながら数カ月…



どうにか無事に個展の開催を迎えることができました。











展示も滞りなく終え、会場の様子にホッと胸を撫で下ろしました。

そんな時、会場宛てにある贈り物が…







素敵なお花と、メッセージカード(大好きな豚のぬいぐるみ付)

お花のその立派さにド肝を抜かれながら




「うわぁ…笑ってい〇ともみたい…」




少し心細い気持ちと、プレッシャーから解放された気持ちと、新たなプレッシャーに気が張っていた時でしたので、これは本当に嬉しかったです。


本当にありがとうございました。



そんなこんなで展示を終えて、後はゆっくりホテルで休もう…





…というわけにはいかず


上山さんと青野さんと三人で早速前祝い!


これまでの数か月を振り返りながらお酒を飲み(私はウーロン茶…)
とても楽しい時間を過ごしました!


思い起こせば数カ月、上山さんも青野さんも不安だったろうなぁと思いました。


1枚に描きあげるのに5カ月もかかっていれば、そりゃ不安になります…


それなのに黙って応援していただいたこと、本当にありがたいなぁと思いました。

お陰さまで自分のペースで思うままに制作することができました。


本当にありがとうございました。






そして迎えた8日間の個展!



多くの方が観に来て下さりました。

沢山の人に出会い、沢山のお話をすることができました。



途中テレビ取材等もあり、




その放送を見て来て下さった方も沢山来られました。


中には、はるばる岡山からフェリーと電車を3時間もかけて乗り継いで来て下さった方もおられました。



そして!



嫌がる母親の手を無理やり引っ張って会場に入ってくる親子連れの姿もありました。

最初は面倒くさそうに子供に付き合っていたお母さんも、
気が付けばじっくり作品を眺めていて、指をさして子供と笑いあったり、
そしてその横には年配のご夫婦がおられたりと、



私が理想とする空間が画廊の中に広がっていました。


何度も何度も胸が熱くなり、幸せな気分で満たされました。





そして最終日前日。


今年結婚をさせていただくことになった婚約者の方が来てくれました。

彼女は会場に展示された、馴染みのある作品たちを見るなり涙を浮かべて喜んでくれました。



いつも一番近くで私を支えていてくれていました。

沢山沢山迷惑もかけました。


だからこそ喜んでいる彼女の姿を見て、本当に嬉しかったです。






この場をお借りしまして、


昨年一年私を支えて下さった沢山の方々、作品を見にわざわざ足を運んで下さった沢山の方々、

改めてお礼を申し上げます。



本当にありがとうございました。



まだまだ未熟者ではございますが、

今年もより一層高く飛び立てるよう頑張っていきますので、どうか面白いものでも見るような気持ちでお付き合い下さい!


釜 匠







おまけ



ダチョウの絵をダチョウの羽根ではたいている風景…

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あけました!



皆様!

大変遅くなってしまいましたが、あけましておめでとうございます。


昨年は大変お世話になりました。

こんな変テコなblogにお付き合いいただき本当にありがとうございます。

こんな私ですが、
本年は昨年以上に一生懸命頑張っていく所存ですので、皆様宜しくお願い致します。





それにしても久しぶりの日記になってしまいましたね。




個展のために高松で過ごす多忙な年末…


そして大晦日にようやく帰ることができた実家ではなぜか大掃除を手伝うはめに…



そして今日…



ようやく落ち着きました!



しかし…



年賀状…ほとんど書けませんでした…

まだ届いていない方!

寒中見舞いを送らせていただきます(涙)


ちなみに上の作品は以前描いた[リアルディズニー]です。
今は手元にありませんが…

寅年ということで虎関係の作品を探したんですが、全く見当たりませんでした。
よく考えれば虎を描いたことがないんですね。

ということで探した結果、黄色い動物が写っているこの画像を選びました。


寅じゃないですけどね…


熊ですけどね…








思い返せば昨年はとても濃い一年でした。



3月にBAMIギャラリーで初めての個展をさせていただき…
(黒い衝撃(豆に出会う))



9月は上海アートフェアで幻想的な日々に魅せられ…
(帰り検疫でひっかかる…)




そして12月!




これまた初めてとなる百貨店での個展を高松天満屋さんで開催させていただきました。




個展の内容を書きだすと長くなってしまいそうなので後日書かせていただくことにして、

今回は新年の挨拶で終わらせていただきます!





昨年は本当に沢山の人に出会い、そして沢山の方々に支えられて過ごした一年間でした。


幾度となく胸が熱くなり、感謝の気持ちが沢山溢れてくるような、
そんな素敵な日々を過ごさせていただきました。


本当にありがとうございました!




今年はその感謝を少しでも返していけるように、

そして

支えてくれている人達を支えることのできるような一年にしたいと思っています。


どうぞ!

今年も宜しくお願い致します!


釜 匠(本名)

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