2015年最新夏スタイル!
June 28,2015
と言っても、
私の作品の事ではありません。
先日京都文化博物館で行われている
「大関ヶ原展」にいって参りました。
先の個展で兜をモチーフに
作品を描いたように、
私は日本の歴史に興味があり、
ゲーム、マンガなどの影響もあり
特に戦国時代が好きなのです。
さらに、関ヶ原の戦いについては
一人でそれに関する様々な本を読み
考察するぐらい興味が湧く事象なのでした。
絵のアイデアが浮かばないときなど
「天下を決める大軍勢同士の戦いが
なぜ一日足らずで決してしまったか」
など考えながらよく精神世界に逃避しております。
展覧会の内容は合戦を描いた屏風や絵巻物
当時の甲冑や刀、
貴重な文献などが展示してあり、
これらの
約400年前の人間の手に触れたものが
今自分の目の前にあることに
ゾクゾクしながら一品一品を観ておりました。
展示に非常に満足し出口に差し掛かると
展示の最後に
甲冑体験コーナーみたいなものが
あるではありませんか。
これは今後の作品に活かすため(というのを口実に)
ぜひ体験すべきだと思い、
兜と陣羽織(どちらもレプリカ)をかぶってみたのです。
それが…
全然似合わない…。
これは場所の問題だと思い、
赤い毛氈のしかれた休憩所に腰かけたのですが…。
ご覧のありさまです。
私が甲冑が似合わないのは
薄々感づいてはいました。
というのも以前某城で
一度かぶったことがあるのです。
そのときも…
こんな有様だったのです。
なんとも弱弱しい。
こんな武者はすぐに討死するでしょう…。
いいんです。
どうせ私は陣笠かぶって
槍をもっているほうが似合うんです。
そんな私を尻目に意外と似合う人物がおりまして、
一緒に観に行っていた私の妻ですが、
私より遥かに堂々たる出で立ちです。
しかも妙に今の服とも合っています。
まさに甲冑女子です。
女子の大敵である
首筋の日焼けも夏の日差しも
兜のしころが防いでくれます!
当ブログをご覧の皆様もぜひこの夏は
兜かぶりお出かけになられてはいかがでしょうか!
paradox
June 4,2015
ついに関西も梅雨入りです。
とかいつつ今日は晴れております。
今日も新作をご紹介したいと思います。
「paradox」oil on panel F10
子供のころから魚が好きでした。
水槽で飼われている金魚や、
池などにいる鯉、
水族館で見る大きな魚など
なにか惹きつけられるものがあり、
水の中にいる彼らの姿を
ボーっと
結構な時間見ていました。
今でもその癖はあり、
水族館などで魚を見るのは勿論、
池や川など水辺にいくと
つい何か生き物がいるんじゃないかと
探してしまいます。
姿がはっきり見えなくても
何か少しでも生き物の気配があると
すごくワクワクするのです。
松本央 光と陰
2015.06.01 (mon) - 2015.06.13 (sat)
BAMI gallery
〒600-8824
京都市下京区二人司町21番地
TEL.075-754-8154 FAX.075-754-8154
OPEN : 12:00-18:00
CLOSE : 会期中無休
授賞式と伊勢参り
February 26,2014
23日の日曜日、
第9回大王大賞展の受賞式に出席致しました。
志摩市大王公民館で行なわれたのですが、
地元のテレビ局も取材にくるなど立派な式でございました。
受賞式ののち、二紀会常務理事で審査委員の
山本文彦先生より展覧会の講評が行なわれました。
私の作品も批評していただき、いろいろと御意見賜わりました。
これを今後の糧とし、頑張って行きたいと思います。
大王大賞実行委員会の皆様ありがとうございました。
授賞式は午前で終ったので、
ついでに伊勢を観光することにしました。
まずは鳥羽水族館へ
日曜日家族連れでごったがえしている中
ここへ来たのには理由があります。
ここにはアマゾンに生息する
世界最大の淡水魚ピラルクがいるのです。
ご存知のない方もいらっしゃるかもしれませんが
以前一度ピラルクを題材に作品を描いたことがありまして
是非一度しっかり見ておきたいなぁと思ったのでした。
ここには大型の個体が何匹もおり、
雄大に泳ぐ姿を見てやはり龍のようだと思うとともに、
いつか飼ってみたいなぁと妄想しておりました。
その他にも骨格標本や展示物など私の心を
ときめかせるものが多数ありました。
そして、
最後に伊勢神宮へお参りに行きました。
おかげ横丁を通って本宮へ。
実は人生で初めて参拝しました。
本宮までは結構距離があり
しばらく歩きようやくたどり着きました。
式年遷宮の後ということもあり
お社はきれいな状態でした。
そしてやはりここも人がすごく多かったです。
春への準備
February 17,2014
まだまだ寒い日が続いている。
この時期は、学校の授業も無く暇である。
しかし、私にとっては非常に大事な時期だ。
なぜなら、4月ごろから京都二紀にはじまり
6月には関西二紀、7月には京都二紀小品展、
そして9月末には二紀本展の締め切りがせまり、
11月の京都への巡回展を迎え、
気が付けば年末とあっという間に一年が終了する。
今、確定している二紀の予定だけでもざっとこんな感じだ。
その間にも、今年は作りたい作品や、
出したい公募展やコンペなどもある為
この時期にいかに作品や作品の元になるアイデアを
描きためておくかが大事だ。
ここをミスすると一年間が台無しになってしまう。
という訳でせっせと制作するのである。
今年は出品する展覧会全部で勝負する。
このブログでもいいご報告ができるように!
(まだまだ制作途中です。下層描き終了段階)
自己とモチーフ
January 21,2014
いよいよ明日から
高松天満屋にて
松本央洋画展はじまります!
お近くにお立ち寄りの際には
ぜひご高覧下さい!
「黄色のパプリカ」 oil on canvas 2013
ということで、
前回のつづきです。
「自己とモチーフ」
「WWW」 2012
実際2012年の二紀展出品作の「WWW」から
2013年に二紀展出品用に描いた「夢想」
というタイトルの自画像を再び描くまで一年の間は、
自画像を描かずに、いろんなものに目を向け
本当に自分が納得できる作品を描くべく制作していた。
ほぼ自分ばかり描いていた私にとっては、
何か解放された気分でもあり、
描くものに新たな発見があり新鮮であった。
逆に何を描くべきなのかモチーフの選択を迷うぐらいであったが、
これまでの個展で打ち出してきたコンセプトなり
テーマからは大きく外れないようにしてきたつもりである。
自分を描くという縛り、制約の中ではできなかったこと
をするというのを一つの課題として制作してきた。
この間制作した作品群はモチーフに自分を登場させないだけで
今までの作品の延長線上にある。
「Rebirth」2013 個展「極楽」より
だが、2013年に発表した「Rebirth」を描いた後ぐらいから
前回の個展「Best Attacks!!2」で感じたような
苦しい状況に陥いり、2013年度の二紀展出品用に描き始めた
100号の大作「invade」で再びピークを迎えてしまった。
この作品は完成させたものの、
非常に時間がかかり難産であった割に
自分でも納得できる仕上がりにはならなかった。
一体何が原因なのかこのときはわからなかったが、
私はこのままの方法で制作し続けることはできないと判断した。
「Invade」 2013
一方この頃、2012年度から母校でもある
京都精華大学で洋画コースにてお世話になった先生を介して、
ニメーション学科の先生から非常勤講師としてデッサンを
教えてくれないか、との依頼を受け約70人の生徒にデッサン
を教えることとなった。
そこで生徒が課題で描いている野菜や石膏像などを見ているうちに
自分もこれらのものが描きたくなったというのも、
静物を描きだした原因の一つではある。
生徒に描かす以上、講師として当然描けないといけないので
練習もかねて果物などを買いデッサンで描くうちに、
すぐに夢中になってしまった。何も考えずにただ対象を観察し、
描く喜び。
絵を描くことで得られる原初的な感動が再びよみがえってきたのである。
「鯵」2013
そして決定的だったのが、
ヌードデッサンの授業。
普通、教える側なので描きはしないのだが
モデルさんがポーズをとり、生徒が描いている間、
教えることもできず暇なので、
スケッチブックで軽くスケッチでもと思ったのだが、
気が付けば真剣にデッサンを描いてしまっていたのである。
何故こんなにも夢中になってしまったのか。
ここに今回の個展の作品にも通じる一つの重要な気づきがあった。
普通、絵描きであればデッサンをすることは学生時代あるいは、
大学受験のために嫌になるほど描いて誰もが一度は通過する点であり、
今更モチーフを目の前にして描くこの方法に
目新しさなどを感じるわけなどはない。
しかし、私が実際に目の前に置かれたモチーフを描くことで
得られたものの中には、私が今まで忘れていた
重要な事柄が含まれていた。
「桃」2012
それは、モチーフつまり描く対象に対し、
描き手である私が本当に心の底から感動するという点であり、
自分が感動したもの以外は描いてはいけないのだ。
また、モチーフから受ける様々な情報、
光が作り出す陰影や、物の構造、形体、
人体の肉体に対する驚きや畏敬などを、
「美」としてとらえ心の中で絵を描くための
エネルギーとして常に燃やし描き続けていかなければならない
ということでもある。
前にも書いたが、不思議なもので、
作品を観る人には様々なものが伝わる。
もちろんテーマや作品に込めた意味なども当てはまるが、
それ以外にも作者の感情や、作者が作品に込めた熱量、
また作者が思いもよらないことなどが伝わってしまうこともある。
作品を上手く見せようとか、
もういいだろうといったような甘えや温さ、
付け焼刃で策を弄したとしても、
それは全て見抜かれてしまうのだ。
そのようなことをここ数年肌で実感する
貴重な機会を与えていただいたと感じている。
ここで話を戻すと、100号の大作を描いて
このままではいけないと考えた私は、
一度何も考えず自分が美しいと思う「絵」を描こうと決意し、
一年ぶりに自画像を描いた。
「夢想」2013
「夢想」というタイトルのただ自分が座っているだけの作品なのだが、
描き上げるまで非常にすっきりした感覚があったし、
このやり方が直観的に今の自分には一番あっているように感じた。
その時に誰が何と言おうとも自分の審美眼を信じるしかないと決断し、
今に至る。
たしかに、今回の個展で発表する作品は
今までの作品に比べれば非常に地味な作品ではある。
技術的にも、絵画作品としてもまだまだ未熟で至らない点は大いにある。
しかしその静けさの中に今までより高い純度で
私の思いは込められたと感じている。
何より自分の進むべき方向性が見えてきたのが、
何よりの収穫であった。
私にとって今回の開催していただく
個展は、新しい方向性を示すその第一弾なのである。
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