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12月高松天満屋・個展開催予定 大隅秀雄さんのアトリエに伺いました
東京からの帰路


12月18日(水)から高松天満屋 美術画廊にて
開催予定の、、、


大隅秀雄 メタルワークス 色めくKAZE


大隅秀雄さんの制作現場・アトリエに伺わせていただき
打ち合わせ、作品のコンセプトや思い、作品の構造等々
取材させていただきました。







大隅さんとの出会いは、京都・鎌倉で本年開催された
「観〇光」KAN-HIKARI ART EXPO 2013 御寺泉涌寺で
した。






皇室の菩提寺である御寺泉涌寺、その御門をくぐりぬけた
所に大隅秀雄さんの作品は威風堂々と聳え立っていました。



私が初めて見た時は、まだ搬入日だったのですが、僅か
最終調整中の大隅さんを傍らに、しかし、その作品はすで
に美しい姿をほぼ現していました。







見た瞬間、、、



息を飲んだ・・・



こ、これは、、、、



率直に電撃が走った。



この人は、風を見せている



風の形を示している。



しかも無常と化し二度と同じ感覚を
得られない、、ものを生きている人間と同じ時間軸で
見せている・・・・・



キネティック


しかもかなり精度の高い作品内容だった。


そして、自然物と言う、所謂無機有機で言えば
有機ではなく、、、、


金属という対極にあるような無機物でそれを
示している所に並々ならぬものを感じた。。



ある種金属もその根本は自然物=有機なのだが・・・



それはあまりにもシンプルな表現で
即時理解したが、しかしいつまでも
消え去ることのない美しい表現だった。



あまりにもの興奮に、最終調整中だった
大隅さんに作品の構造その他を矢継ぎ早
に質問させてもらった。



最後一言



「鉄が好きで」



爽やかな方であった。


それから数日後



会期中何度か会場に行く機会があったのだが、、



その都度、見かけた大隅さんの姿は


まだ肌寒さが残る時期だったのだが、常に
屋外に設置されていた作品の傍らで来られた
お客様に接遇をされていた。


あぁ、、この方は・・・



正直、その姿勢に感じた。


この方と一緒に仕事がしたいな、そんな気持ちが
生まれた瞬間だった。


この仕事をしていてつくづく感じる。


当然作品の良し悪しもある、売れる売れないの判断
もある、しかし、”物”をただトレードする仕事で
あるならば、それで良いだろう。しかし”人”と”作品”
を紹介していく私の仕事のやり方では、優先は”人”だ。


その人の要素がもっとも大事だ。


これは従順であるとか、人が良いとかいう事ではない。


成り立ちと筋道を弁えられる強さのある人間、もしくは
そういった素養をもっている人間。



何度も失敗している。



痛い思いもある。だからその経験からも人は見る。
でも失敗もある。相手も私の事を失敗だと感じてる事も
あるだろう。


当然私が優れていて人を見て判断出来ると言う程
私は出来ていない。


だからこそ、私なりの判断を養っている最中なので
ある。


私のやり方は時間がかかる。それは覚悟の上だ・・・


最初に出会ってからプロフィールを丹念に調べさせて
もらったが、相当な実績を持った芸術家であった。


その実績と寒い中、独りで接遇に励んでいる姿は
正直大きなギャップを感じた。



そんな気持ちを抱きつつ



連動開催で行われた



「観〇光」KAN-HIKARI ART EXPO 2013 鎌倉展にて
高松天満屋での個展を青野と一緒にお願いした。



快く引き受けて下さり本年12月の予定と繋がりました。



今回、12月の企画を前に、アトリエを取材させて
いただきました。



前段がかなり長くなりましたが



今回はその報告をさせていただきます。





小田原からバスに揺られ約一時間、仙石高原へ。周辺はすすき
が群生しており多くの観光客の方がおられました。

空が高く大きく美しい場所、、私の日常では見る事のない
風景、、そして昨日まで沈殿していた東京の雑踏とは対極
の環境・・・しばし何とも言えない開放感を味わいました。





大隅さんのアトリエ、愛犬とお出迎えいただきました。





雰囲気のあるアトリエ正面





アトリエに鎮座する制作機械。昭和35年製の機械、
堂々たる偉容、、3tもある。。。機械フェチの私にとって
はゾクゾクすると同時に、、すでに芸術作品として鑑賞・・





機械の説明してくれる大隅さん。細かい仕上げのサイズは手
の感覚







綺麗に整理されたアトリエ、、なにげなく置いてあるものも
美しい。





作品のジョイント部分の材料、様々な材質の金属が並ぶ。
手に取ると、その仕事の丹念さが伝わってくる。

冗談で、、、拳銃つくれます?と馬鹿な事を聞いて
しまった・・・すみません。。。





大隅家の愛犬。賢い。




大隅さん、愛犬とともに。





小型のマケット作品。大型作品と同じアクションをする。
細部まで計算し尽くされた作品は”生き物”だ!






あるエキジビションに出しておられた作品。少し修正し
再度エキジビションへ。チタンが実に美しい。






東京芸大時代、院の終了制作にて制作された作品。
美術館のコレクションであったが先の地震にて損傷し、
現在メンテナンス中。


大隅さんの初期作品に遭遇できたのは幸運であった。
大学院生の頃より一貫した思想性が見えたのは収穫で
あったのと同時に、完成度の高さに舌を巻いた。。。


果たして今の学生と、、と比較した場合、その凄さは
歴然としてた。






作品の胴体は電気(タイマー制御)で動かすが、
画像の作品ヘッド部分は胴体の動きに合わせて惰性
で不思議なアクションを起こす。現在にいたる作品
の萌芽があった!













小型マケット。美しい。


大隅さんの作品は写真では20%程度しか内容が伝わらない。
それは動態を示せないと言う事もあるが、この立体造形の
美しさを2Dで伝えるのは無理がある。






テーマである”風”を捉える作品部分。









終了制作作品を設置していただき、構造を解説していただ
きました。






終了制作作品の内部構造。基盤が仕込まれ、左側に動態の
リズムを変えるディスク版。オルゴールのような仕掛けに
驚かされた!





動態のアクション・リズムを決めるディスク。







近作の平面作品。アクリル板に作品を固定。壁面にて楽し
む作品。展覧会では何作か出していただく予定。



*****************


大隅秀雄 メタルワークス 色めくKAZE


2013年12月18日(水)~12月24日(火)
高松天満屋 5階美術画廊
〒760-8516
香川県高松市常磐町1-3-1
TEL087-812-7548(直)


【ステートメント】


風は生きている


風は美しい


心を揺さぶり人を動かす


春・夏・秋・冬・移りゆく季節


刻々と変化する風景


ここちよい風


いじわるな風


ささやく風


さまざまな表情を持つ風


風の言葉に耳を傾け


ゆったりとした時が流れる空間に彷徨い


美しく色めく風を感じて下さい。




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Profile



2010  第11回KAJIMA彫刻コンクール〔マケット展〕/SPIRALE-立    体の仕事-(YAMAWAKIギャラリー)
2009  日本芸術センター第1回彫刻コンクール〔審査員賞〕 /    個展(創造ギャラリー茘・れい 神奈川:藤沢)
2008  玉川高島屋S.C屋上彫刻展 part.Ⅴ 遊びと造形 /玉川    高島屋S.C art-wall
2007  第22回現代日本彫刻展 (宇部市野外彫刻美術館)/個展     (玉川高島屋S.Cルーフギャラリー)
2006  アートランドオン150×150 展(玉川高島屋S.Cルーフギャラリー)/アート@つちざわ<土澤>2006(岩手)
2005  SASAYAKI 天王洲セントラルタワーに設置(東京:品川)/第4回あさご芸術森大賞展(兵庫県)
2004  第8回KAJIMA彫刻コンクール〔マケット展〕/個展(天王洲セントラルタワー・アートホール 東京:品川)
2003  第6回倉敷まちかどの彫刻展〔優秀賞〕/おおね公園スポーツとレクリエーション彫刻コンペ〔優秀賞〕(神奈川:秦野)
2002  第1回あさご芸術の森大賞展(兵庫県)
2001  第19回現代日本彫刻展〔下関市立美術館(植木茂記念)賞〕(宇部市野外彫刻美術館)
2000  きままなモデュール さいたま新都心シビックコア地区に設置
1999  アートランドオン150×150 展 (ギャラリーアースビジョン:横浜)
1998  DAICHI 埼玉県央みずほ斎場に設置/One Pair アートクレフクラブに設置(北九州市)
1997  NEIRO 桐生市市民文化会館シルクホールに設置(群馬:桐生)/SASAYAKI 川口保健センターに設置(埼玉:川口)
      SOYOKAZE 玉川高島屋S.C 南館3Fテラスに設置(東京:世田谷)
1996  Inertia 都立烏山工業高等高校に設置(東京:世田谷)
1995  Inertia M-2パティオス四番街に設置(千葉:幕張)/KEHAI 赤池公園に設置(福岡:赤池町)
      SAZANAMI 南海病院に設置(大分:佐伯市)/東急文化村:NTT Window-Display【 '95 October〜 '96 March 】
1994  Inertia 川口センタービルに設置(埼玉:川口)/二人展(ARTBOX 神奈川:たまプラーザ)
      Inertia A.City タワーズウエストアトリウムに設置(広島市)
1993  Locus of wind '93 郡山カルチャーパークに設置(福島:郡山)/ Inertia/Domain 日本活字本社ビルに設置(東京:神田)
      拡大する鍛金—三井安蘇夫とその後継者たち展(栃木県立美術館)/Inertia 多摩六都科学館に設置(東京:田無)
1992  Inertia 923 西武柳沢駅前道路に設置(東京:保谷)/Locus in the sky '92 御屋形都市広場に設置(福井市)
1991  Domain 古河市篆刻館に設置(茨城:古河)/Locus of wind '91 つくば市手代木小学校に設置(茨城:つくば)
      Locus in the sky 厚木市サンパークに設置(神奈川:厚木)/ハイテクアート1991(松屋銀座)
1990  Progress '90 鶴見駅ビルに設置(神奈川:鶴見)/Beer Hall HEARTLAND リニューアル Domain for workⅡ.を制作
      Inertia 北とぴあアストロプラザに設置(東京:王子)/Locus in the sky '90 厚木市総合福祉センターに設置(神奈川:厚木)
1989  Inertia 伊勢原図書館・こども科学館に設置(神奈川:伊勢原)/Artistic Impression Non Style (AXISギャラリー:六本木)
      Locus in the sky '89 足立区扇彫刻のある公園に設置(東京:足立)
1988  Progress 板橋区立教育科学館に設置(東京:板橋)/日本尖端科技芸術展(台湾省立美術館)
      日本金属美術作品展 '88(北京/上海)/第5回光の造形展 Sapporo Light-Art Exhibition '88 (札幌大道り公園)
1987  玉川高島屋:Box-Gallery小品展/玉川高島屋:Window-Display /IMAGESU DU FUTER '87 (Montreal/CANADA)
      都市の風景展(AXISギャラリー:六本木)/'87 丹沢野外彫刻展 (秦野市:神奈川)/The Wind (Heartland Gallery :六本木)
1986  第16回日本国際美術展(東京都美術館/京都市美術館)/Locus of wind Ⅶ. 浜松科学館サイエンスパークに設置(静岡:浜松)
      キネティック・スカルプチャー展 (Walker Hill Art Center/SEOUL)/第7回たまがわ「自然・ひと・対話」展(玉川高島屋)
      神奈川「芸術−平和への対話」展(大倉山記念館:横浜)
1985  ハイテクノロジー・アート国際展 '85 招待出品(渋谷西武デパート)/Locus of wind Ⅴ. 西原公園に設置(東京:世田谷)
      Wind of “Hida”ヒダホテルプラザに設置(高山)/第4回ヘンリー・ムア大賞展〔美ヶ原高原美術館賞〕(美ヶ原高原美術館)
1984  楽しいオブジェの世界(コージー・スペース 東京:青山)/19回神奈川県美術展(神奈川県民ホールギャラリー)
1983  第3回ヘンリー・ムア大賞展〔佳作賞〕(美ヶ原高原美術館)/建築空間と彫刻(ギャラリー・山口 東京:銀座)
1982  第17回神奈川県美術展(神奈川県民ホールギャラリー)/東京藝術大学大学院修了〔修了制作買い上げ〕
      第14回日本国際美術展〔いわき市美術館準備室賞〕/個展(コージー・スペース 東京:青山)
1981  第16回神奈川県美術展〔美術奨学会賞〕(神奈川県民ホールギャラリー) /東京藝術大学〔安宅賞〕
      第2回ヘンリー・ムア大賞展〔佳作賞〕(彫刻の森美術館)
      野外彫刻エスキースとその実際(ギャラリー・山口 東京:銀座)
1980  第1回びわこ現代彫刻展 マケット優秀作品展/東京藝術大学工芸科卒業
1955  仙台に生まれる



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【お問い合わせ】

高松天満屋5階アートギャラリー
TEL087-812-7549(直)担当 青野
〒760-8516
香川県高松市常磐町1-3-1

COMBINE office
〒600-8033
京都府京都市下京区寺町通仏光寺下る
恵美須之町521番地 4F
TEL.075-585-8660 FAX.075-585-6510
office@combine-art.com
http://www.combine-art.com/

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ひかりを求めて
真田日本一の兵。古よりの物語にもこれなき由









確かに古今これほどの男はいないと私は思う。
実はこの半年かなりの回数彼の事跡を何度も
読んでいる。



特に嫌なこと、信義に悖るような事があれば・・・・・



真田幸村の”もののふ”としての最大のハイライト
は敗色濃厚となった大阪夏の陣・天王寺の戦いで
あろう。



徳川家康本陣へ寡兵で3度突撃し、屈強で鳴らす
家康旗本勢を蹴散らし、その凄まじさを持って
家康に自害を二度も覚悟させた事にある。



しかし、私が一番魅かれるのは、、


関ヶ原で西軍に与し敗北し本来死罪である所を
九度山に配流になり昌幸・幸村親子が失意の中
過ごした14年の幽閉生活にある。



敗北し天下の趨勢が決まりつつある中、父子共に
耐えに耐え再起にかけた。



幽閉中の逸話がある、実に情けないが、、
人間味溢れる・・・・・



---------


昌幸は三男に宛ててこんな手紙を書いている--



「借金が重なって大変苦しい。至急20両を届けて
欲しい。無理なら10枚、せめて5枚でも」。



幸村も「焼酎を2壷送って欲しい。そして途中
でこぼれないようシッカリと2重に蓋をして欲しい」
と書くなど、配流生活は実に侘しい日々だった。



「こちらの冬は不自由にて、いっそう寂しく思う。
私のうらぶれた様子を使者が話すだろう。もはや
お目にかかることはない。とにかく歳を取って残念
である。」


「急に歳をとり、病身となって、歯も抜けた。
髭なども黒いところは無い」




・・・・・・・・・・・




苦境の中再起の瞬間が訪れる。

知人に送った最後の手紙




【様子御使可申候。当年中も静かに御座候者、何とぞ
仕、以面申承度存候。御床敷事山々にて候。さだめ
なき浮世に候へ者、一日さきは不知事候。我々事な
どは、浮世にあるものとおぼしめし候まじく候。
恐々勤言 真左衛門佐信繁】




もう、この世に居ると思わないで欲しい・・・




---------




1615年(慶長20年)5月7日 正午


大坂夏の陣 天王寺の戦い


真田幸村の乾坤一擲の突撃!




その日はどんな日だったのだろうか?
どんな陽射しが差していたのだろうか?



多分、今日と何も変わらない陽射しが
降りそそいでいたと思う・・・・・




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又兵衛と又兵衛





後藤又兵衛 豪傑の中の豪傑なり



歴戦の猛将。主君・黒田長政と


うまくいかず黒田家を出奔。



長政の「奉公構」の干渉のため、
流浪に流浪をかさね、、、京へ



乞食にまで身をやつし再起をかけた猛将。


大坂夏の陣の道明寺の戦い、



孤軍でおよそ8時間も奮戦し10倍以上となった


相手に対し突撃を敢行し、乱戦の中に討死。



*************



創作であるが、



大阪の陣入城の際の


後藤又兵衛の姿と


それを気遣った武具屋のオヤジの


話が大好きだ!!




*******



聖ヤコブをしるした長旗六旈を翻し、旗指物も


花十字架の意匠という異色の部隊を率いて入城
した明石全登 


兵五千の大軍を擁して入城した長曾我部盛親


そして 六文銭の旗印・真田幸村



綺羅星のごとき武将の入城が続き
 


その熱気も冷めやらずざわめく大坂の城下町に



菰一つを背にした大男が到着した。


誰あろう、、後藤又兵衛基次。



黒田家の家臣でありながら大名格の
一万石以上所領したこともある男、、、、


関ヶ原以降黒田家当主との確執にて
出奔。



流れ流れ


京の都で乞食にまで身をおとし
再起にかけた戦人



その男が、、、、、


供一人連れるでもない


たった一人の入城・・・・・




小鬢は白く
 

身なりは乞食と大差ない




しかし眉は太く

双眸はらんとして輝きがあって長身

がっしりとした体躯は、、、



語らずとも戦場の往来の古豪であることを物語っており



垢じみた衣服、裾の擦り切れた野袴をもはじき返すばかり
であった。



ボロをまとったその男の 決意と歓喜を秘めた顔つき



落魄の境遇を愧じる色が微塵も見られない、、、、



悠揚迫らぬその態度と雰囲気を察してか人々は 



自ずから道を空けその後姿に 見とれた・・・・



いづれ 名家の御家中であろう・・・・




そんな 又兵衛が大坂・天満橋あたりに達した時



通り沿いの武具屋から、はじかれた様に驚喜し



飛び出してきた小男



「又兵衛どの!」 


「黒田の又兵衛どの!」


「後藤又兵衛基次さまではありまへんか!?」




この男こそ


又兵衛と同じ 播磨の出 そして同じ名を継ぐ奇縁を持つ



武具屋 又兵衛




「天下の後藤又兵衛さまが、、供連れもない御入城なんて」



「あきまへん!」




そういい捨てると


呆れる又兵衛を尻目に 甲冑・かぶとは言うに及ばず


馬から 供揃えまで あっという間に集めてきたのです



「おいおい 見てのとうりの乞食侍 銭など持たぬぞ」




笑う又兵衛に



「何を仰います!天下の又兵衛さまを一人で入城させたら」



「大坂商人 末代までの恥!」




そう叫ぶと 主人・手代一同が深々と頭を下げ



御武運を!! 




そう言って 立派な武者姿の又兵衛が 



馬上豊かに



大阪城に入城していく後姿を




いつまでも いつまでも 見守っていました




豊宣 『大坂軍記之内』-後藤又兵衛-
 大判錦絵三枚続 一部分

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非凡な才
現在開催中(11/27まで)

遠藤良太郎 Ceramic Works
ゆらゆらと行方知れずの小宇宙

〒760-8516 香川県高松市常磐町1-3-1  

高松天満屋5階アートギャラリー 
担当 青野
■直通電話 087-812-7549  




遠藤良太郎『世界は腐れ縁』20×42×42cm 赤土2012





景色の違う作品。


当たり前であるが、立体物は見る角度によって景色が違う。


しかし遠藤君の大きな特徴はその差がかなり大きいと言う事と、


一角度から他の角度の想像が効かないという点があるように
私は思う。


人間は一角度から見、想像の範囲でその立体物の全体像を
想定する、それは目=脳という機能が2Dではなく3Dから
情報を解析し2Dに変換することとも関係しているように
も思う。


しかしのこの先入観に対して大きなギャップを示している
事が遠藤君の大きな特徴であり、実は面白さであると私は
考えている。


特にこの『世界は腐れ縁』というタイトルと作品の景色の
違いは面白いなぁ~と思う。


上から見れば水紋のような整ったハーモニーがあるのに、、


下から覗きこむと、、実に危ういバランスで保たれている。


この景色の違い、是非見ていただきたい!



*******









遠藤良太郎『奇天烈型円卓』39×50×36cm 白土、鉄絵 2012





土でしか示せない造形がある。この作品の要諦は写真で
クローズアップした部分に凝縮されているように思うが、
実は3点あると私は感じている。



焼成後、陶として変化し成立する部分の中に、陶という結論
から抵抗するような土の記憶に引きもどす造形的な要素が
ある。


つまり作業行為が作品の中にそのまま記憶として閉じめられ
ていて可視出来る点だ、、、、


これは案外見かける事の少ない要素である。2点目はこの
ある意味有機的な記憶を残しつつ、全体的には冷たい鋭利
な無機質な造形が全体を構成しているというコンビネーシ
ョン及び、実はボルトを使ってジョイントしているという
工業製品的な匂いで作品を締めくくっているというアンバ
ランスさ、そして全体がゆらゆらと法則なく動くような動
態感覚。


この3点が凝縮している点において実に非凡な感覚が窺い
知れる。


ぜひ、、この無名の若者が持っている非凡な感覚に気づい
てもらいたい!!



**********


11/4.5日曜日月曜日、遠藤君と高松に行っていました。


二日間色々と話をしました。八木一夫の事、西田潤の事、
今の陶芸の若手のこと、これからの事、夜はお客様とも
会食し、また色々と話しました。



そして青野さんも色々と遠藤君と話しました。


つまり、遠藤君そのものを搬入しに行ったのです!


私はやはり彼が知っている西田潤の逸話が一番面白かったです。



”暴れん坊・西田潤”、、、、



生きていれば間違いなく八木一夫に匹敵する革命者になり
得た彼、、、


遠藤君には精華の後輩としてどうしても期待したい。



夢半ばで死んだ西田潤、



そのDNAを如何なく発揮し、、、、


型にはまることなく、精一杯抵抗して、これから大いに
暴れて
もらいたい!

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新しいアシスタント・福田利佳(ふくだ・りか)
ご報告が遅れましたが・・


先日の16日(金)から


COMBINEに新しいアシスタントが


来てくれました!


現在基本的な仕事を中心に覚えていって
もらってます。


この後、ブログや様々な事で露出して
いってもらおうと考えていますが、、
当座私のブログにて紹介させていただき
ます。



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福田利佳(ふくだ・りか)






京都精華大学美術学部デザイン学科卒業


職歴:大学卒業後印刷会社にて
   グラフィックデザイナー

   その後フリーランスにて
   グラフィックデザイナー


   
※本人曰わく・・下請け図案屋さんとの事です・・




星座:水瓶座 
血液型:A型 
趣味:小動物の飼育
   バドミントン
   クラシックカーレース
   (アルファロメオ・ジュリアスプリントGT)
   スキューバーダイビング
   スキー
   エアロビクス(競技)
   自転車
宗教:無宗教


●UFOはいると思っている
●人生にとって一番大事なもの=慈しみ




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福田利佳より


はじめまして

ギャラリー関係の仕事は初めてなので

何かとご迷惑をおかけすると思いますが

よろしくお願いいたします。





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皆様どうぞよろしくお願いいたします!

2011/9/28
COMBINE・ディレクター 上山潤










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