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2周年の宴
14日をもちまして、「4展」無事終了致しました。

御覧いただいた皆様や関係者の方々に深く御礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。

最終日の14日には、BAMIギャラリー移転2周年を祝した宴も催されました。







ギャラリー関係者、作家、お客様などなど総勢20名前後の人でギャラリーは賑わいました。

外は生憎の雪(!)でしたが、ギャラリー内は人々の熱気でポカポカしておりました。







この日のメイン料理(イベント)としまして、作家の松本氏による『しし鍋』が振る舞われました!

つい半月ほど前までご存命であられた猪様は、松本氏の故郷の宮崎で松本氏自身立ち合いの元捕獲された貴重な食材です。







しかも、松本氏の親族の方も「最近ずっと捕れていなかった」との事だったので、尚のこと貴重です。
この新鮮なしし肉は捕獲直後の適切な処理の甲斐あって大変美味でした。
私は人生初のしし肉だったので大変感激しました。

松本氏ありがとうございました。
そして、猪様ありがとうございました。
ご馳走様です。







宴は続き愉しさが増す事に比例するように雪も強まって、外はすっかり雪景色。

歳の差40にも及ぶ立派な大人達がお酒と雪の効果によりギャラリー前で勃発したのはプチ雪合戦。

「お酒と雪って大人をこんなにもダメにするんですね」

と誰かが呟いた言葉が吹雪に乗って聞こえてきた気がしました…







記念撮影。
誰が誰だかわかったもんではありませんが、皆良い笑顔でした。

ただ、酔っぱらいはじっと出来ないので誰かしらブレます。







記念撮影2。
『4展』展示中のギャラリーでパシャリ。

やっぱりここでも酔っぱらいはブレます。







今回でギャラリー移転2周年ですが、私がこのギャラリーにお世話になってからは丸8年が経ちました。

色んな事が沢山ありましたが、どれも貴重な経験となり私の血肉となっています。


今回の宴はとても愉しかったです。

それは、この場所に関わったそれぞれの人間がそれぞれに持ち寄った戦果や想いが渦を巻いて、その渦が集約して"場"そのものが作られているからなのだと感じました。

それぞれの闘いは個々で違えども、全員が集まったこのような機会にはそんな風に感じるのだなぁと思いました。


2017年。

それぞれがまたそれぞれの闘いに身を投じますが、来年またこうして愉しく過ごすためにも私は私の最善を尽くそうと思いを強くしました。


皆様、大変お疲れ様でした!

ありがとうございました。










ちなみに、翌日の京都嵐山はこんな雪景色でした。







寝不足の私は娘に叩き起こされ、前日の余韻に浸る間もなく近所の子供達からの雪玉の犠牲になりました。







そしてそんな飼い主を気にせず、我が家の愛犬はせっせとレモンかき氷の量産に励んでおりました。

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2017年あけましておめでとうございます。
皆様新年あけましておめでとうございます。

世間は連休中なので、まだお休みの方もおられるかと思います。
我が家も娘が大変長い連休なので、なかなかに慌ただしい毎日を過ごしています…

2017年になり1週間が経ちましたが、
現在BAMIギャラリーでは恒例の「4展」が好評開催中となっております。





今回のテーマは「ハレとケ」です。
私は電球をモチーフにした2枚組の新作を展示しております。





『明冥』
2016/333×484mm(F4×2)/木製パネルに麻布・アクリル絵の具

展覧会は今月14日までですので、皆様是非よろしくお願いいたします。




今年は現時点だけでもBAMIギャラリーでの個展と百貨店での個展が計3回開催予定です。

そのうち1回は自身初となる地元大阪での初個展です。

大学を卒業して10年の節目にこのような機会に恵まれた事を大変有り難く、嬉しく感じています。

2015年は悩み考える事が多く

2016年はそれが解決し歩み出す年でした。

2017年は歩みを強めながら、作家としてよりタフになりたいと考えています。

そして、私事ではありますが2月に第2子が誕生予定です。

作家として人として、父として、強い自覚と共に精進して参ります。


皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。




釜 匠

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2017年「干支」酉達の集い
展示のお知らせです。



大阪は"あべのハルカス"さんにて開催される色紙作品の展覧会、

【2017年「干支」酉達の集い】

に作品を出品させていただいております。




「孔雀盆栽」




「飛行人梟」


恒例となってまいりました干支色紙。

毎年この時期になると次年の干支にちなんだ色紙作品を描きます。




「白梟」




「赤い糸」


来年は酉(トリ)年という事で、私はスズメにクジャクにフクロウにペンギン…と、沢山の酉達を描きました!

いつもとは違った感覚を必要とされる色紙作品を毎年密かに楽しみにしながら制作しています。




「待ち合わせ」




「夜梟」



今回もそれぞれの作家が新たな表現に試みた様々な干支作品が沢山出品されます。(計70点!!)

ちなみに私は9点出品しております!




「三雀」




「月と梟」




「止まり家」



来年の飛躍を願って、沢山の酉達を是非御覧になって下さい!

11/13の日曜日には私もあべのハルカスに居ますので、是非お気軽に声をお掛け下さい。

↓以下詳細↓

<出品作家>釜匠 八木佑介 宮本大地 阿部瑞樹 小橋順明 佐野曉 松本央 公庄直樹 遠藤良太郎 太田夏紀

【2017年「干支」酉達の集い】

会期:2016年11月9日(水)~11月22日(火)
場所:あべのハルカス近鉄本店 タワー館 11階 美術工芸品売場 フリースペース
http://abenoharukas.d-kintetsu.co.jp/

■アクセス
http://abenoharukas.d-kintetsu.co.jp/access/

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松坂屋名古屋店「箱庭」終了致しました。



松坂屋名古屋店さんにて開催させていただきました、個展「箱庭」


昨日をもちまして無事終了となりました。


ご来場いただきました皆様には厚く御礼申し上げます。

また、松坂屋名古屋店スタッフの方々やギャラリーのオーナー、遠方から応援して下さった方々にも厚く御礼申し上げます。








おかげさまで実りある1週間を過ごす事が出来ました。
これを糧に次へと歩みを進めたいと思います。


次回の個展は2月に広島を予定しております!

更に、今月末にはBAMIギャラリーにて恒例の「4展」も開催予定です!

休んでる暇なく次の作品に取り掛かって参ります!


皆様、本当にありがとうございました。



釜 匠


※画廊から去る人を寂しそうに見つめる作家。




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寝かし付け
私は"子供の寝かし付け"が大の苦手だ。




育児は嫌いではないし、むしろ子供っぽい人間である私にとって育児は素のままで出来るので好きなくらいだ。

しかし、この"寝かし付け"だけは論外。



私は元々、非常に寝付きが悪い人間で、布団の中でいつも数時間は起きている。

嫌になる程に神経質なので、慣れない場所では特に寝れない。

旅行先等では一睡も出来ない事がよくある。

夜行バスは寝れた試しがないので"徹夜バス"と呼んでいる。


慣れた自宅でさえ、時折不眠症のようになる。

これは小さい頃からだ。


そんな事もあり、いつの日からか私は寝室が嫌いになっていた。

寝付きのいい家族が体感している倍以上の時間、私は寝室で過ごしている事になる。

できれば眠くなるギリギリまで寝室には行きたくない。

寝室で唸っているくらいなら、絵を描いていたい。


絵を描いている時の方こそ眠りに落ちているような状態で心地が良い。

しかし、そうすると平気で朝まで描いてしまう。

まるで麻薬のようだ。

そんなことを続けていれば体調を崩し制作そのものに悪影響だ。

絵と心中してしまう。


独りならそれでもよかっただろう。

しかし、私には家族が居る。

家族は私と社会を繋ぐ貴重な"糸"なのだ。

人としての当たり前を私に与えてくれる。

とても有り難い存在だ。


しかし、時としてそれは自身の"歪さ"を写す鏡にもなってしまう。

生きにくそうにしている自分がよく見えてしまう。





"子供を寝かし付ける"という行為は、そんな自分の"歪さ"を痛感させられる。

突き付けられるような気がする。



だから嫌いだ。



子供を寝かし付ける時、子供と一緒に寝てしまえない私は、子供の横でずっと起きている。

子供が寝なければ何時間であろうとずっと布団に縛り付けられる。

苛ついてくると、子供に「早く寝なさい」と辛くあたってしまう。

しかし、それは逆効果で子供は益々寝れなくなる。

そんな親が隣に居れば寝れるものも寝れないだろう。
当たり前だ。



人には向き不向きがあるのでと、普段はこの寝かし付けは妻がしてくれている。

妻は私と真逆で寝付きが"強烈"に良い。
羨ましい程だ。

寝付きの良い妻は子供と一緒に寝てしまうので、それにつられてなのか子供もすぐに寝てしまう。

しかし、いつもいつも妻が寝かし付けられるわけではなく、仕事の関係で私が寝かし付けないといけない日が時折訪れる。





昨夜もそうだった。

昨夜は特に寝付きが悪く、案の定私は苛立っていた。

私は、嫌いな寝室と暗闇の中で娘が寝るのを今か今かと薄目で睨んでいるのだ。

そんな状態で寝れるわけがない。

我ながら笑ってしまう。


二時間くらい経ち、さすがに「もう寝ただろう」と思い始めた私は、寝たふりを続けながら薄目を開けてそっと娘の様子を見た。



娘は暗闇の中、私を見つめていた。


起きていたのだ。


それを見て、私はいよいよ苛立ちが頂点になった。

「寝なさい」と大目玉を喰らわそうとした瞬間、



娘が"すっ"と動いた。



その瞬間、私の身体に柔らかな感触があった。

娘は寝たふりをしている私にそっと布団をかけてくれたのだ。


その瞬間、私は動けなくなった。


涙が出そうになった。



寝れないのは私だけではなかったのだ。

私が寝れなくて辛かった時間は、一緒に過ごしていた娘にとっても同じなのだ。

私は自分本位になって1人苛立ち、自身の辛い時間を娘にまで強要していたと気付いた。

寝る前の辛さを、寝室が嫌いという思いを、娘にまで植え付けてしまおうとしていたのだ。


しかし、娘はそんな辛い思いの中でも私を気遣ってくれた。

親が子にするように、優しく接してくれたのだ。

私は自分が情けなくなった。

大目玉を喰らわそうとしていたその手で思わず娘を抱き締めた。


「ありがとう」


私がそう言うと、娘は微笑んで、


「おやすみ」


と言った。

その後、呆気ないくらいすぐに娘は眠りについた。


そんなことか。

と、ようやく気付いた。



これからは寝かし付けをする時、もう少しその時間を楽しもうと思う。

すぐには寝なくてもいい。

娘にとっての寝るまでの時間を楽しい時間にしてあげたい。

寝室を好きになって欲しい。


そう思うと嫌いに思えていた寝室も、そんなに悪くないと思えた。




その後、珍しく寝付きが良かった私はすぐに眠る事が出来た。


眠る直前に娘が言った「おやすみ」を思い返していた。





私の中の歪さが少し和らいだ気がした。






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