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うちの子 ~クウちゃん・最終回~


うちの子シリーズ 第一回はクウちゃんということで始めたんですが
~その5~にしてようやくクウちゃん登場です(汗)


初めてのカメレオンとの出会い、レオンとの出会い、そして多くの動物を失った事件、そしてソラとの出会い。

多くの出来事があり、動物に対する考えも大きく変動した時期でした。
今こうして日記に書いていくことによって改めて感じます。

その中でも特に、ソラとの1週間は今でも本当に不思議な期間だったと感じます。

もちろん他の子もそうですが、
動物との関わり合いに対して思い悩んでいた私にとって、ソラは本当に大きな存在でした。
もちろんそれは今でも変わりはありません。



ソラとの別れの後、大学生活も2年が過ぎたある日
ついにクウちゃんと出会うこととなりました。



キッカケは、バイト仲間のひとりが蛇を飼いたいと言い出し、たまたまそこに居合わせた私に助言を求めてきたことから始まりました。


「蛇を売ってるようなペットショップ知りませんか!?」


ペットショップならまかしとけぃ!!
と私はその情報を紙に書き彼に渡しました。


すると、


「よかったら一緒に行きましょうよ!」


結局バイト仲間3人で関西ペットショップ巡りをすることになりました。
私自身久しぶりのペットショップということもあって、テンションが上がってしまい、朝から一日かけて巡る

「関西ヘビ探しツアー」にまで発展しました(汗)

そりゃぁもう!ヘビからアルマジロから毒トカゲから何でも見ました!


そして、あるペットショップに着いたとき軽く胸が躍りました。

久しぶりのエボシカメレオン

それは小さい小さい赤ちゃんでした。

でも、狭い水槽に1匹だけポツンと。
しかも、器具類がほとんど無い状態で…



どうやら一緒に入荷された兄弟達は皆売れたのに1匹だけ売れ残っった様子。
しかも売れ残っていただけあって、身体の色は真っ黒。


売れ残った1匹に器具を優遇するわけにもいかず、その子は暗い水槽にポツンと佇んでいました。


友人がヘビを選んでいるのをそっちのけで私はそのカメレオンを見ていました。
その様子に気付いた店員さんが私に

「カメレオンを飼ったことはありますか?」

私は

「はい、何度か。」

すると店員さんは

「よかったらこの子連れて帰ってくれませんか?このままだと可哀相ですし。それにこの子色が悪いので売れる見込みもあまり無いんです。」

小さな声で店員さんが言いました。


いくら仕事とはいえ、カメレオンには酷な環境を強いてしまっていることに
戸惑っていた店員さんは、カメレオン飼育経験者を探して引き取ってもらおうとしていたとのこと。

奇しくもソラの時と同じような境遇に再び出会い、悩みましたが
その話を断りました。


後ろめたい気持ちで友人と次のペットショップへ向かいました。


そしてツアーも終わりを迎える頃、友人がヘビを決定しました。


「○△□ペットショップのヘビが一番気に入った!だからそこに買いに戻ろう!」


…そうして友人が選んだヘビがいたのは、偶然にも先ほどカメレオンと出会ったお店でした。


友人がレジで並んでいる時、
私はとうとう先ほどの店員さんに話しかけました。



「やっぱりこの子連れて帰ります!」





そうして今から約6年前、クウちゃんは家にやってきました。

クウちゃんという名前

これは以前一緒に過ごしたあの「空(ソラ)」の字を読み替えて
「空(クウ)」として名づけました。


このクウちゃん
本当に丈夫な子で(あのペットショップの環境でも生きていたぐらい)よく食べ、スクスクと大きくなりました。

そして何より驚いたのはその身体の色です。

汚くて売れ残っていたクウちゃんは、まるで「みにくいアヒルの子」のようにみるみる綺麗になっていきました。


そして大人になる頃にはそこらにいる(いないよ…)エボシカメレオンを凌ぐほどに変化しました。

それはまるで花が開くように綺麗に発色していくクウちゃん。


それ姿を見て、私はあるものを思い出しました。
今目の前にいるクウちゃん





それはまるで天国のソラのようでした。




おわり。

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