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うちの子 ~クウちゃん・その4~
クウちゃんから始めた「うちの子シリーズ」
だいぶ長く続いてしまってますね…

話が脱線して、クウちゃんの紹介から、私の動物歴になっていますが
なんとか最後まで書かせていただきます!
興味のある方はお付き合い下さい。





温室の事故以来、動物を飼わなくなって3年。
私は大学生になっていました。


制作にあたりモチーフのほとんどが動物だったのですが、とりわけカメレオンはよく登場しました。


そんな時、カメレオンをモチーフとした作品で、
どうしても実物を見ないと納得がいかないと思った私は、久しぶりにペットショップに足を運びました。

もちろん飼うつもりは無く、見るだけと思ってのことでした。



ペットショップに着くと、顔馴染みの店長さんに

「釜君!久しぶりやな~!今日はどうしたん?」


私はざっと店内を見渡しカメレオンを探しました。

「カメレオン、今は居ないんですね。じゃあまた来ます。」


そう言ってさっさとあきらめて逃げるように帰りました。

実物のカメレオンなどなかなかお目にかかれないので、カメレオンの作品は断念。

別の作品に取り掛かりました。




それからしばらくしたある日、突然携帯が鳴りました。
ディスプレイにはペットショップの名前…
電話に出ると


「釜君!カメレオン取り寄せたよ!探してたみたいやったし!」


「…えっ!?」


…唐突な出来事に驚きましたが、
動物を飼う気になれなかった私は、申し訳なく感じながらもお断りしました。


「すみません。ただ実物が見たかっただけなんです…」





それからまたしばらく経ったある日、再びペットショップから電話。

「釜君。ちょっとでいいから見に来ない?ちょっとだけ。」

まぁ、見るだけならいいかと思い私はペットショップに足を運びました。



そして、そこにいたのは久しぶりに見たエボシカメレオンでした。

…ん?

なんか様子が変。

明らかに体調が悪そうなカメレオン。



店長さんは

「可哀想なんやけどこの子調子が悪くって、ここにいても機材には限りがあるし面倒を見きれないから、よかったら貰って帰ってくれんやろか?」


以前のこともあるのでとても戸惑いましたが目の前の弱ったカメレオンを放
っておけなかったのと、
この子を助けることで何かが償えるかもしれないと心のどこかで感じた私は、ただの自己満足とわかっていながらもその子を連れて帰ることにしました。



その子はかなり衰弱していましたが身体の色は本当に美しい子で、その美しさから


「空(ソラ)」と名付けました。




ソラと過ごしたのはたった1週間という短い間でした。



カメレオンを診てもらえる獣医を探し様々な治療を試みましたが、その甲斐もなくソラは亡くなりました。

唯一救いだったのはソラの最後を看取ることが出来た事です。



その日は朝からひどく元気が無く、最期を予感した私は大学の授業を休み傍にいることにしました。

もう動くことも目を開ける元気すら無かったソラを手の平に乗せ、心臓の鼓動が消えるまでずっと見守りました。


数年前に自分が犯した過ちと、目の前で息絶えたソラを見て、とても悔しい気持ちになりました。

自己満足で償いだと思っても、結局は助けることが出来なかったんです。






ソラは不思議なカメレオンだったのを今でも憶えています。
1週間と短い間でしたが、一緒に過ごす事で本当に多くのことを学びました。
ソラが亡くなった時、
こんなにも辛いことだったんだと再認識させられました。
沢山の大事なことをもう一度、私に優しく教えてくれた気がしています。




その後、
ソラのおかげで大学生活や制作が以前より有意義なものになりました。

空っぽになったままのカメレオンの水槽。



それから二年が経ち、ついにクウちゃんと出会います。



つづく

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