April 3,2012
いよいよ明日、4月4日から個展「ランチボックス」が名古屋松坂屋本店で開催されます。
本日名古屋に向けて出発し、搬入作業をします。
会期中は全日在廊しておりますのでお気軽に声をかけて下さい!
今回の個展は「ランチボックス」というタイトルが示すように、“食”というテーマをメインに構成されています。
(詳しくはCOMBINEのホームページの[ferture]に掲載されておりますので、よろしければ是非御覧ください。
http://combine-art.com/html/office/oc_feature_detail.php?id=25&category=1&page=1)
このテーマは今回初の試みといったわけではなく、これまでもずっと続けて描いてきたものであり、私の根源にあるテーマです。
しかし、“食”というテーマだけに絞り込んだわけでなく、一見すると少し違った雰囲気を持った作品も展示しています。
テーマがテーマだけに、作品に幅を持たせたかったという単純な理由もあります。
しかし私の中では、全ての作品の根底に流れるものは変わっていないと感じています。
一人の人間から作り出されたものなので、当たり前といえば当たり前ですが…
そんなことですら、実際に描いてみてようやく気付いた事の一つです。
本人としては新たな試みをしたつもりでも、少し色調を補整したようなものでしかないんだなぁと感じました。
今回の個展を開催させていただくにあたり、沢山の方々のお力添えがありました。
大変有り難く思います。
中には、作品が仕上がるかどうかずっとヒヤヒヤしながら心配して下さっていた方もいらっしゃいました…
一昨年の秋に個展開催のお話をいただいて以来、沢山の出来事がありましたが、
やはりその中でも特に大きかったのは、娘の誕生です。
親になるというのはずごいもので、一気に自分を社会人にしてしまうものだと感じました。
お恥ずかしい話ですが、それまではまだどこか“卒業生”“新人”という青い雰囲気を纏うことで自分に甘えを持たせていました。
“失敗しても今の自分なら許される”
“万が一成功すればラッキー”
という考えが無かったといえば嘘になります。
しかし、娘が産まれたあの日それまで纏っていた甘い考えが一気に引き剥がされた気がしました。
泊る予定になっていたのにも関わらず、一人で自宅に帰ったほどです…
その後も目まぐるしく変化する環境の中で制作するという大変さに振り回され、そこに大学勤務が重なってダウン寸前になることもしばしば…
しかし、だからこそ自分がしていることの責任と可能性を客観的に捉えることが出来たような気がします。
長らく個展開催がなかったこの期間で、ようやく少しは大人になれたのではないかと自負しております。
その成果を少しでもお見せできればと思いますので、皆様是非御覧ください。
お会いできるのを楽しみにしております!