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怪獣と現実
先日、ようやく完成したF50号2点を無事COMBINEの上山さんと有紀さんの元へと送りだしてきました。



制作途中に何度も挫けそうになりましたが、何とか満足のいく形を迎えられて本当によかったです。




新作2点のうち、1点は以前ブログにて発表しました‘カエル’の作品です。

そして全く内容に触れていなかったもう一点の作品について今回は少しだけ触れさせていただきます。












ご存知の方もおられるかもしれませんが、

この画像は、1975年に放映された東宝特撮映画


「メカゴジラの逆襲」に登場するキャラクター


‘メカゴジラ’です。(正しくはメカゴジラ2)







そうです…


新作2点のうちのもう1点は、このメカゴジラを題材にして制作しました。




実は昨年の秋頃から猛烈に描きたいと思っていた題材で、ずっと描くタイミングを見計らっていたのですが、


今回! 上海アートフェアに旅立つ作品ということで





「上海に行くのはコイツしかおらへん!!」





という熱い思いから制作に踏み切りました。






メカゴジラを題材にどんな作品を描いたかは、作品の写真がアップされた時に詳しくお話したいと思います!



ちなみに、私は制作中終始ニヤついていました…


結果的にとても気に入る作品になりましたので、

是非楽しみにしててください!










そういえば、メカゴジラを描いていてふと思い出したことがあります…






幼少の頃、怪獣映画が大好きだった私のために祖父は頻繁に怪獣映画のビデオを買ってきてくれました。



頻繁に買ってきていると必然的に、まだ観たことのないタイトルというものが減ってきます。



そしてある日、

祖父はついに‘あるもの’を私に買ってきてしまったのです…




それは…



‘ザ・メイキング・オブ・怪獣映画’です…





そのビデオの内容は、東宝怪獣の撮影の秘話、キャストのインタビュー等の


まさに裏側満載の内容でした…





まだ小学生にもなっておらず、サンタクロースや妖精、怪獣をリアルなもの
だと信じていた私にとって、そのビデオの内容はあまりに衝撃的でした…




特に衝撃的で、今でも鮮明に覚えているシーンは、





ゴジラの背中から


頭にタオルを巻いたおじさんが‘ズボッ’っと出てきた映像です。





目の前で繰り広げられている映像を、ただ茫然と観ていました…


そして軽く泣きました…







その後、ガメラ2という映画を映画館へ見に行った時にも同じような経験をしました。


楽しみにしていた映画にワクワクしながらチケットを買い、いざ映画館に入ろうとすると…




なんと…



突然目の前に本物のガメラが現れました…



本物と言っても、本物のガメラの‘着ぐるみ’です…





なんでも、公開初日のサプライズということだったんですが、

これには複雑な気持ちになりました…



映画の上映を楽しみにしていた気持ちも音を立てて崩れ去って行きました…




案の定、周りの子供たちも‘シラー’っとしていました。
(それか、泣いているか)



あれは子供にとってなんの喜びでもありませんよね…

辛い現実を突きつけられるだけです。









夏休みで近所の子供たちの遊び声が聞こえる中、


メカゴジラを描きながら、そんな複雑な気持ちを思い出していました…









ちなみに、




孫を思うが故の優しさで買ってきたものの


‘ザ・メイキング・オブ・怪獣映画’で


私に現実というものを知らしめた祖父…






その後、また私にビデオをプレゼントしてくれました…





その名も



‘ザ・メイキング・オブ・ウルトラマン’












ウルトラマンの背中のファスナーからおじさんが出てくる映像を見て、



私はまた一つ大人になりました。

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