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絵と演出
先週の締め切りのギリギリまで

個展に出す最後の作品である蓮の絵を

描いていました。













蓮の花が咲き始める7月頃から

取材をはじめました。

上山さんに自生している蓮の群生地帯を

教えて連れて行ってもらったり、

自分でも蓮の生えている場所を調べ観にいったり、

と何度も取材を重ねてきました。

実は、一枚の絵にこんなに取材を描けたのは初めてです。

今までも写真やスケッチなど資料を使って描いてきましたが、

その数が少なくて失敗することが多かったのです。

モチーフそのものを用意できる場合はそれを観ながら描くのが

一番良いと思いますが、そうでない場合もあります。

特に初めて描くものは慎重になるべきところを、

少ない資料から横着をして描いていたように思います。

例えば、写真が一枚しかない場合だとどうしても

その写真のイメージが固定化し引っ張られてしまいます。

そうなると発想や構図の選択などに大きな制限がかかりますし、

最悪の場合、ただの写真の模写に過ぎないものになってしまいます。

それに対し、資料が豊富にあると構図やモチーフの配置の選択の幅もぐっと

広がり情報量も増えるので、

例えば「モチーフのここはどうなっているんだ?」と疑問を

感じても別の角度から撮った写真、あるいはスケッチがあれば

それで問題は解決します。

そうやって多くの資料から

どうすればそのモチーフが持つ魅力が引きったって見えるのか、

引き立たせるにはその周りをどう描写すべきなのか、

この構図にすれば

あるいはこの配置なら観る人はどう感じるのだろうか、

といったようなことを今まで以上に考えることになりました。

勿論、今回の蓮の絵も然りです。










夏の強烈な光に照らされた蓮、

それを受ける葉や、花。

泥の中から生えて、厳しい暑さの真夏の咲きながらも

どこか涼しげで不思議な魅力を持つ植物だと思います。

多くのアジアの国で国花となり、仏教の浄土のイメージを

表すというのもわかるぐらいに、

蓮には何か引き込まれるものを感じます。

今回の作品で終わらず二度、三度と描いていきたいと思います。






「不染花」F20




今週からいよいよ個展が始まります。

私は22日、23日、24日在廊予定をしております。

多くの方に見ていただきたいと思っています。

御都合よろしければご高覧下さい。

よろしくお願い致します。



松本央(まつもと ひさし)作品展 光と陰 小田急百貨店 町田店
7階工芸サロン

2014年11月19日(水)~11月25日(火)

小田急百貨店 町田店
〒194-8550 東京都町田市原町田6丁目12番20号



【お問い合わせ】


COMBINE/BAMI gallery
京都府京都市下京区寺町通仏光寺下る恵美須之町521番地 4F
TEL.075-585-8660 FAX.075-585-6510


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