RECENT POSTS
上海出張報告
ちょっと報告の順番が逆になりましたが


先日14日~16日の間、上海に出張に行っておりました。


秋のアートフェア以降約3ヶ月ぶりの上海で要件は
アートフェア及びその前に色々と種を蒔いたことに対しての
打合せと丁度オークションシーズンでもありその視察を兼ねて
伺いました。


実はこれまで具体的報告は正式に決まってからと考えていた
プロジェクトがありました。


今年の夏前からKFL shanghaiとCOMBINEのチームにて
中国・上海の政府機関である対外文化交流協会様との間で、
交流展を開催しようと計画しておりました。


開催時期は2011年:上海市開催、2012年京都市開催と
いう計画でした・・・・・


今年のアートフェア直前にほぼ形が整い実行に移せると言うと
ころまで話しは出来たのですが、最後の最後に例の尖閣問
題が起きました。


我々のような小さな存在と言えど、相手は立派な政府機関・・・
結論から言えば保留という裁定が下されました・・・・・・



私たちチームも政府機関との交流に備え任意の団体を組織し
京都市様と京都市教育委員会様に後援の名義をいただき、
一応の公益性としての形を整えたのですが、結局今のところ
中止ではなく、保留という状態で宙ぶらりんとなっております。


正直、はらわたが煮えくりかえる思いでした。
これまで形をつくるために様々な方のご協力を仰ぎ、自身でも
行政機関を回ったりと色々あってやっと形が整いかけていた矢
先の出来事、、、、仕方がないと言えば仕方がないのであるが・・・



なんともやりきれない気持ちになりました。
実際中国側のアドバイザーで我々との調整の労を執ってくださっ
たある高名な大学教授も裁定に不服で政府機関まで抗議に出向
いて下さったのですが、、如何せん微妙かつ高度な政治的な問
題でもあり簡単に打開することはできず、保留というところで
落ち着いた次第でした。


私は正直最初この交流というプロジェクトには少しネガティブ
な印象を持っていました。それは日本国内でもこの手の文化
交流は数多ありますが、正直ビジネス的な出口として活用
されているのか疑問がありました。



しかしよくよく相手の事情
、、それは彼の国の政治体制やメディアの位置付け、その他
を総合して考えた場合、実はこういう切り口で進入すること
への意義、そしてそこからの出口戦略の有効性を感じたので
した。


一つのテーブルを作りそこに様々な可能性を


COMBINEすれば、、、、


様々な細胞分裂が生まれるかも!



実はある時から少し自分の中に小さなロマンが育ち始めました。


是非やってみたいなぁ・・と


自分が選抜した作家と彼の国の優秀な作家がお互いを高め
るようなそんな交流、その為のスタッフ同士の交流、運営する
ための協賛後援、またその他色々な繋がりそんなことが実現す
れば、最初は小さな小さな点でしかないものが、線となって律
動し大きな面となり育つ可能性が生まれるかも・・・・



そんな夢を少し見たのでした・・


しかしながら現実は先述の通りの保留・・・


救いは決して雲散霧消となった訳ではなく


状況と時期を勘案しながら諦めることなく継続して事を進める
という事で現在は考えております。



何時になるかは分かりませんが、是非実現したいと
思っています。



そういう事でこのプロジェクトは一旦休止なのですが
上海BIZがなくなったか言えばそうではなく、具体的な
売買のスキームそれなりに僅かながら進捗しています。



と言うことで、今回の出張では以前から気にはなって
いたのですが、上海のオークションの状況を視察すべく
伺いました。伺った週が上海の秋のオークションシーズン
で色々なオークションハウスが開催していたのですが、



今回は華東地区で伸長著しいあるオークションハウス
に伺い、そこの幹部の方と色々情報交換をいたしました。


と書けば偉そうですが、実際には色々と教えていただいた
と言うのが正直な所で、実に勉強になりました。


この方は間違いなく現在もこれからも、、、、、
上海アートビジネスの大立者であることは間違いなく
その話しの論理性、先見性そして、その先の夢、所謂
中国人の利殖性だけではない奥の深さを感じました。



実際のオークションも3時間ほど見せていただいたのですが、
確かに華東地区No1と豪語するだけの事はあり、圧倒
された次第です・・・・・・


しかしこれはあくまで実験的なパイロットパターンで
主戦場はもっと壮大な計画を持っておられるようでした。



やはり率直に言って、現実的な東アジアのマーケットスタン
ダードは香港で形成されます。


今は香港です。
このポイント外すことは出来ません。



この香港というコアに向かい、韓国、台湾、日本、シンガポ
ール、インドネシア、インド、中国が一直線に目指す現状に
おいて、日本以外はかなりの資金を持って自国のアートを売
り込みにかけます。これは極端な考え方かもしれませんが、
ある種のナショナルチーム的なスキームがあります。


これは良い悪いの問題ではない。


現実的な状況であり、そこに利が生まれるだけではなく
東アジアという枠組みの中での序列が形成されるという
事です。



この状況の中でさて日本は??と言えば正直小さな点が
寄っていっているだけで、、実際村上・奈良・草間などいう
のが日本を代表する銘柄ではあるのですが、正直、それがす
なわち現状の日本のアートビジネスを現在進行形で表す銘柄
かといえば、実はもうグローバル銘柄であり、日本だけが占
有するというものでもなく、では現在進行形であり他国と比
肩する銘柄は?



と言えば言葉は悪いですが絶対的な量からして貧相にしか映り
ません。


正直日本はこういう過酷な状況の遠心力からは、、、
放り出されたというのが私の感想でした・・・・



何が言いたいか、これからの東アジアマーケットで日本が
浮揚するなどという一時の夢のような・・・まぁ虚像でしか
なかったのであるが、、そういった事は二度と起こらない
どころか、それ以上に価値が毀損する恐れすら感じました。



20世紀、第二次世界大戦以降アメリカが芸術の覇権を
ヨーロッパから奪取、20世紀末イギリスが強固な自国コン
テツとして現代美術に力を入れた、、、実際にはそういう事
が背景にないと勝てない。



アカデミックな面もビジネス的な面も・・・・



日本がドンドン狭小になり、東アジアのスタンダードから
取り残されていくような感じを正直受けました・・・・・・・




何度も言うが、良い悪いの問題ではない。




僅かばかりの資金にてCやSという大手のおこぼれ
的な部分にありつこう、、もしくは、、、、



どうでしょうかねぇ?的なご用聞きのような状況しか
作り出せない間に・・・・・



強烈かつ強大な資金を投入し一気にイニシアティブを
奪いにくる連中が、、、、果たしてお人好しにも他国の
席をわざわざ空けてくれるのだろうか?




japanクールも良いが、、本当にそんなキャッチコピーだけで
行けるのかどうか・・・・・



私の見る限り



無理なような気がした・・・・



我々は真っ向からこのパワーゲームに立ち向かうのか?



彼らが想像もつかない新たな価値を



別の角度から差し込み打ってでるのか?



実際



春草も御舟も平八郎も



今でも高い次元で活きていても可笑しくはない




でもそれを野次馬的に日本の中で咆哮しても
現状はなにも変わらない。



ましてや先述の通り資金が糾合してチームjapan
なんて”現状のプレイヤーと呼ばれるさもしい”連中の
発想には絶対ない!



ここは連中が考えもつかない



日本を打ち立てるしか




私は道はないと思います。



狭い範疇で考えるのではなく



この国の素晴らしい様々なジャンルが
横断して新たなクリエーティブな
側面を生み出す、そんな必要性が
私はあると思います!




我々は絶対負けない。




二千年独自の言語で独自の絶対美意識の元
文化を構築した我々は、、、



先人に対して





こんな所で負けるわけにはいかない!!



Twitterボタン
Twitterブログパーツ






▲TOP