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小橋順明小さきものたち 佐野曉ウルピカ 宮本大地ヒミツ基地探サク中
いよいよ5月4日から


小橋順明 小さきものたち 佐野曉 ウルピカ
宮本大地 ヒミツ基地探サク中がスタートする。


※宮本大地 ヒミツ基地探サク中は5/5から


それぞれ、この個展にあわせ新作を制作しているのですが、
それぞれに新しい軸=新機軸があります。

今回はその要点を纏めご紹介いたします。


■小橋順明 小さきものたち 


会期:2016年5月4日(水)→5月10日(火)
会場:あべのハルカス近鉄本店  
タワー館11階 アートギャラリー
午前10時~午後8時



昨年12月にBAMI galleryにて初めて個展形式にてレビュー
した作品群ですが、今回は、モチーフとする昆虫の種類
も多く、

(ミヤマクワガタ、カブトムシ、オオカマキリ、カワトンボ、
羽化するセミ、アサギマダラ、モンシロチョウ、クロアゲハ、
スズメバチ、アシナガバチ、クロオオアリ、冬虫夏草、
オニヤンマ、ダイコクコガネ、オオセンチコガネ等)、、


又、平面作品も加えた構成になっております。





それら作品概要の肉付きもさることながら、
今回の“肝”は作品の精度につきると思います。


12月の個展時においても“これが焼物なのか?”
という来廊客の驚嘆状況を地元紙にも取り上げら
れたのですが、今回はその上をかなり行く精度に
仕上がっています。


平易にその状況を説明するならば、、
昆虫の羽根の造形が“透けている”、、、、







つまり、焼物としての限界値まで突き詰めた極薄い焼成・・・


そこからバランスをとる各モチーフの
微細な造形=例えば手足部分等は圧巻です。





ただし、単純なリアリティーを追求したわけではなく、
土を焼成して生み出す、焼物ならではの色彩、
焼け具合=絵画的表現では到底再現できない


物質としての実存感。






彼は12月のBAMI galleryの個展=初レビューに於いて
語ってくれました。



大事なのは土や技術との距離感、素材理解どれだけ
土に触っていたかが大事。


関係ないように思えるロクロの修行や土づくり、
窯焚きなど備前焼の職人としての15年の修行や
訓練が全て今の造形技術、表現技術に生きている。


今回の個展は、


“火と土と人の手の融合”を微細な昆虫モチーフに
落とし込む小橋順明にしか出来ない挑戦表現として
間違いなく驚き、又楽しんでいただけます。


正しく小橋順明の面目躍如と言って過言ではなでしょう!





彼が今回の個展のステートメントとする


”やきもの" が放つ" いのち" を信じて作っています。
土から生まれた小さきものたちの中の大きな" いのち"


これを余すところなく今回の作品群は感じて
いただけると思います。






■佐野曉 ウルピカ


会期:2016年5月4日(水)→5月10日(火)
会場:あべのハルカス近鉄本店  
タワー館11階 アートギャラリー
午前10時~午後8時


今回の彼のステートメントは
これまでと少し違う・・・・・


***********



塗っては研いで 塗っては研いで、はるか縄文の時代から
現代まで日本人を貫き通す天恵の素材「うるし;漆」。

様々な時代、地域によって、漆は実に多様な変奏を奏で、
今日にいたるまでアジア固有の芸術表現として発達して
きました。

美術だ工芸だ、といった堅い理屈はさて置いて従来の
漆の固定概念に囚われない、そんな新しい漆のかたち、
ウルピカな世界へぜひお越しくださいませ。



***********


彼が一貫して追求しているもの、“従来の漆の固定概念に
囚われない、新しい漆のかたち”


今回はその部分が直球として勝負しているのではないか?
と私は感じています。



当然これまでの彼が表現しているキャラクター性を称えた
生き物の造形も今回出品いたしますが、特に今回のメイン
作品の【名代うるし御膳(四膳セット)】にはそのカタチ
が凝縮しているように感じます。







実はこの作品の膳は、あるお客様よりご提供いただいた品で、
佐野くんの制作にとって新たなイマジネーション=創意の
足しになればと、大変ありがたいお申し出を受け、昨年の
8月佐野君共々四国の琴平に貰い受けに行ったものでした。


旧家の蔵に大事に仕舞われていた膳はおそらく昭和初期
もしくは大正末期のもので、そのコンディションも申し
分なく、この膳より創意を得た



【名代うるし御膳(四膳セット)】



は本年度の京都文化博物館で開催された“琳派400年記念
 新鋭選抜展-琳派FOREVER-”に於いて



朝日新聞社賞を受賞いたしました。



はるか縄文の時代から現代まで日本人を貫き通す天恵の
素材「うるし;漆」と従来の漆の固定概念に囚われない、
新しい漆のかたちが見事に融合した作品です。




今回の個展には、この作品を展示いたします。



いわゆる通念化した“漆”の造形物との違いはもとより、
漆という素材によるコンテンポラリー表現の可能性を存分
に楽しんでいただけると確信しております。








■宮本大地 ヒミツ基地探サク中

2016.05.05 (thu) - 2016.05.11 (wed)
at 福屋八丁堀本店 7階ギャラリー101

〒730-8548 広島市中区胡町6-26
TEL 082-246-6111(代)
営業時間
10:00〜19:30(金・土20:00)



彼の百貨店個展デビューとなります。



昨年の7月、BAMI galleryにてヒミツ基地ノヒミツと
題して個展を開催。



今回はその発展形となります。お気づきかと思いますが、
私は先ずBAMI galleryにて色んな実験を行い、そして
グループ展の機会にできる限り新作を投入させて、
その反応を見ます。



宮本君に関してはBAMI galleryとその後のグループ展で
の反応から様々な状況をお互い話し合い、今回の個展の
構成を構築していきました。



BAMI gallryでの個展からの彼の新機軸は?と言えば当然、
その描写力、モチーフの選定の精度は格段に且つ飛躍的に
成長しているという事を置いて他にはないと思いますが、
同時に、タイトルが示すように“探サク中”と記す彼の
意欲的な主体的能動性を持った意気込みがなにより一番
ではないかと私は感じています。









その意気込みは肩に力の入ったものではなく、ごくごく
自然に柔軟に今出来る事を余す事無く出そうとする気持
ちだと思います。





特に、今回特筆すべきは、これまでの彼の独特のスタイルは、
これでもかと縦横にモチーフを詰め込んでいた表面でしたが、
今回の一部作品において、、作家独特の抽象的解釈空間の
広がりを見せた作品の出現でした。







もちろんこれまでの密度の高い作品もその精度はあがり
物語としての抑揚もこれまでとは比較にならないほど充実
してきていますが、それ以上に、ある意味“抜けた”空間
を取り入れた作品は、これまでの彼がつむぎ出した作品と
は別の物語の始まりを感じさせるものとして今後の可能性
の幅を感じます。







まだまだ駆け出しではありますが、しかしながら今回の
個展は今後のかれの制作の大きな起点=エポックになる
と確信しております。




以上3個展、ぜひ皆様お立ち寄りいただきますよう
心よりお願い申し上げます。



どの個展も作家は全日在廊です、ぜひ作品を前にして作家達
とも様々な会話を楽しんでください!!



宜しくお願いいたします。

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小橋順明 【小さきものたち】 への想い @あべのハルカス近鉄本店
ゴールデンウィークの終盤、


5月4日(水)からCOMBINE/BAMI galleryでは

外部企画として、3作家の個展が大阪と広島にて
同時に開催される!



大阪では、小橋順明 佐野 曉両名が同日にて
あべのハルカス近鉄本店に於いて、広島にては宮本大地
が5月5日(木)から福屋八丁堀本店にてそれぞれ個展を
開催させていただく。



現在それぞれが新作に鋭意取り組んでおり、おそらく
飾り付けギリギリまでかかるだろう・・・・・



通常、私のところの作家が外部企画を向かえる場合
2階にアトリエを持つ作家は制作の進捗にあわせ随時
打ち合わせを行う。それ以外の京都にいる作家については
定期的にギャラリーに作品を持ち込んでもらい打ち合わせ
を行う。


これが通常のパターンだが、、、


今回の小橋くんのアトリエは、、


岡山県笠岡・・・・


当然、みつにメール電話のやり取りを行い
現状のお互いを確認するのだが、如何せん、、


現物がない状態での打ち合わせは想像の粋を
超えず、これまでの経験からある程度は把握
できるが、、しかし、、肝心な部分、細部であったり
作品が持つ雰囲気は到底判断がつきかねる。。。


特に、選択を迫られる相談を持ちかけられたとき
とてもではないが、、これは無理である。


そこで、この企画が決定した時から、出来る限り
修正が効く最後のタイミングでアトリエにいかなくて
はならないと決めており、先日の18日(月)午前中・
姫路に営業に行く予定がありその後笠岡まで足を伸ば
したのでした。



話は少し逸れますが、、、、、



小橋君のこの企画、備前焼の技法を駆使した
写実的な形態の昆虫作品は、実は約1年半前から
始まっています。



1年半前・・・2014年12月3日からです


なぜ明確な日にちを覚えているか?と言えば
その前前日からBAMI galleryの移転が始まり、
その2日後、小橋君は”手弁当”で応援に駆けつけて
くれたからです。


実はその移転作業の昼の休憩時間に彼が、、、


おもむろに取り出したのが、、、、






今の作品のプロトタイプでした。。。

上の画像はそのときのものです。


その時の様子をまとめたブログ【小橋と上山】


↓↓↓


http://combine-art.com/html/blog/ueyama/post/blog.php?post_id=2049




取り出した作品を観て、皆が一様に息を飲み込んだのを
昨日の事の様に覚えています。



「これが焼物・・・・・・」



プロトタイプとは言え、その精度は、驚くものでした。



それから半年後、改良を重ねた作品を



あべのハルカス近鉄本店の美術バイヤーに見せに
行きました。



そこで好感触を得たのですが、、



しかし、同時に企画開催するための注文がかなりの
数でてきました。作品単体への市場性、展覧会においての
作品の構成、最終的なお客様にお渡しするためのプロダクト
としてのクオリティー・・



細かい注文でしたが、裏を返せば、それだけ
期待もされているという事も如実に感じられました。



それが昨年の7月の事でした。。。



そこから再度修正を重ねてもらい、



懸念事項は細かいリポートにまとめ提出



そして出来上がったものを、その年の12月に
BAMI galleryでの個展というカタチでリリース
し、今回の企画決定に至りました。。。



約1年半




小橋君はその間何度も修正を重ね、同時に
新たな素材研究、そして個展開催中には
本物の虫博士(国の機関で研究している方)とも
面談し、作品の精度の可能性を検討してくれました。




これが、この企画が決まるまでの経緯です。




そして現在、最終段階になり



笠岡に行った次第です。















笠岡に到着すると






彼は打ち合わせ事項を綺麗に整理してくれており
問題なく進んでいてカタチにしたもの、選択を必要
とする課題を手際よく順に提示してくれました。

















正直、、、驚きました。



これまで画像でしか見ていなかった制作経過



それを実際に目にして



あまりにもの微細な仕事に、、、、


少し震えました。。。。




私の想像をかなり超えたクオリティ



そして独特の創意



新素材への探求の執念・・・・



打ち合わせは問題なくでき



ほぼお互いクリアーな状態になりましたが・・・・



私の中には大きなものが生まれ。。。


想いとなりました・・・



これを俺が紹介するのか、、否、、


紹介させてもらえるのか?、、と、、



絶対に世間から無視させてはいけない!と、、


私の仕事の最大が、


この小さな仕事場=宇宙にある・・・・と、、、



その宇宙からは、大きな咆哮が、、あった!






小橋順明 小さきものたち

2016.05.04 (wed) - 2016.05.10 (tue)

at あべのハルカス近鉄本店
http://abenoharukas.d-kintetsu.co.jp/access/

午前10時~午後8時 
※最終日は午後5時で閉場させていただきます。
※作家在廊5月4日(水)~5月10日(火)


COMBINE 小橋順明 小さきものたち あべのハルカス近鉄本店 プレスリリース by COMBINE






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「精華-ESSENCE 展」作品募集!
BAMI galleryでは


2016年5月21日(土)より6月3日(金)の間

「精華-ESSENCE 展」を開催いたします。

そこで以下内容にて作品を募集いたします。


------------

「精華-ESSENCE 展」作品募集要項

開催時期…2016 年5 月21 日(土)~ 6 月3 日(金)

開催場所…BAMIgallery 京都市下京区二人司町21

募集人数…若干名(精華大学出身者であれば既卒、現役は問い
       ません)

作品………展示できるものであれば作品ジャンル不問 
     
       出品料は不要です

連絡先……seikaessence@gmail.com

件名に「精華ESSENCE 作品応募」とご記入の上、
     必ず氏名、簡単な略歴、作品タイトル、サイズ、
     素材、技法、作品画像(作品全体のわかるもの)
     を添えてご応募下さい。

締め切り…2016 年4 月末日

主催 COMBINE office 
   〒600-8824 京都市下京区二人司町21番地
               
http://www.combine-art.com/



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4展 Shiten Round4 Thema【ごみ】について
4展 shiten Round4

COMBINE/BAMI gallery 代表上山潤

■ 展覧会テーマ: 第四回目は、【ごみ】

■ 展覧会会期 :2016年4月10日(日)~4月22日(金)

■ テーマに関して





ごみ



BAMI gallery2 階スタジオを使用する4 名による実験展。
4 名の4、視点(してん・Shiten)、各自通常の表現とは
違う統一テーマにて展覧会を構成します。


この企画も丸1 年となり第4 回目を迎えます。


今回のテーマは“ごみ”です。実は第一回目のテーマに据え
ようかと悩みました。開始早々“ごみ”というのもどうだろ
うか?との判断で第一回目はテーマを“お金”としました。


このテーマも実は際どいのですが、際どいもの同士の中の
選択でした。過去三回のテーマは“お金”“種”そして
今回の“ごみ”(12 月のさるは別にして・・・)お気づき
かと思いますが、現代の人間社会の外郭=芸術家が描き出
す現代社会の輪郭とその中に流れるモノ・思想・哲学・欺瞞
と言うのものをどのように抽出するのかが、この企画の
テーマとなっております。


この網目(現代人間社会を構成)をどう解釈し、作品と
して図像化・具現化するのか、また何処にそれぞれの
視点が当たるのかというのがコンテンポラリーアーティスト
=同時代性芸術家の精度としては実に大事だと考えます。


決して政治活動ではないし、答えがあるわけではない。
ましてや正義感に溢れるメッセージなどは論外です。
あくまでも、現時点の4 名の制作テーマ性とは別の文脈・
角度を求めるこの企画は、引いてはそれぞれの視野の幅を
広げ、それぞれの芸術の栄養となる事を考え企画しております。



さて、今回のテーマ“ごみ”ですが、


今企画の起案ディレクターの私が考える“ごみ”という
テーマ性には大きく分けて3 要素があります。


1、 価値観


2、 大量消費社会の現出から生まれたPOP アート、
その後の大量消費社会の“ごみ”と向き合う芸術=
大量ごみ産出社会のアート?


3、 核廃棄物を中心とする消滅しない“ごみ”=非循環型社会

以上の3 点が、私がテーマとし据えた根拠です。



1、 価値観


Wikiに言い得て妙の一文がありますので転載いたします。
ごみは、誰がその物体をごみと考えるかに依存した相対的な
定義である。ある集団にとってはごみでも、別の集団にとっ
ては宝の山という状況が存在する。そこに含まれているもの
に対して価値をいかに見出すかであり、そのために必要な
労働力と賃金とも密接に関係している。


昨今のごみ屋敷問題はある意味、その主体となる人間の
精神構造の問題及び法規抵触に集約されがちだが、実は
案外、価値観という観点から、ごみ屋敷の主を見れば
面白いとも思います。





1 対大多数。しかし社会には必ずこの1人というのが存在
します。誰がどう見てもオカシな事象で取り締まり対象で
あることは間違いないのですが、この状況が1対大多数では
なく、それなりの割合があれば、これは少数派という事に
なります。


そうなるとこの誠にもってオカシな事象も、不思議な価値?
もしくは大多数はからみれば現代社会の集約された病理と
いう枠組みを感じ始めます。つまり自らを取り巻く病理。





社会としても見過ごせない??今現在、日本全国で少ない
事象ではありますが、各所で問題となり、同じような現象
が現れているのは何故なのか?という事から観る方が、
良いか悪いかではなく、面白いと私は思います。


実に不思議ではないでしょうか?周りにさんざんやかましく
言われても止めない。しかも全国どの場所で起こってもその
主の対応が一緒・・・そして何よりもその対処を皆が汗した
税金で数百万、場合によっては数千万円かけて処理するという、、、、

全く価値のないというモノに大多数の善良な市民
が大金を叩くと言う、パラドックスは実に面白いと思います。





又、本当に冷たい視線で、春秋の公募展などを見れば、
ある意味瞬間的に美術館はゴミ屋敷ではないのか??


とも私は思います。。。。。



2、大量消費社会の現出から生まれたPOP アート、その後の
大量消費社会の“ごみ”と向き合う芸術=大量ごみ産出社会
のアート?


良く現代美術という言葉を日本人は使いますが、この現代
とは一体何時なのかという疑問があります。常々本来は
コンテンポラリー=同時代というのが、今現実を中心に
考えれば正確であることは間違いありません。


しかし、存在する言葉の定義としてあえて枠組みを嵌める
とするならば、欧米では1945 年以降というのが定説です。


ではその現代=1945 年以降の芸術動向の大局を見れば何が
見えるか?それはアメリカ主導でありPOP アートがその
エンジンだという事を置いて他にはないと思います。



つまり現代美術とはアメリカが生んだPOP アートという
事が言えます。極論かもしれませんが、枝葉末節の定義は
様々ありますが、大局的に見ればこの2 項目だと私は断定
します。


アメリカのPOP アート、その体現者はアンディ・ウォホル
を置いて他には居ないでしょう。彼の作品はキャンベルス
ープから始まり、マリリンモンロー、、、等々、、





大量消費社会をアイコン化することにより、その当時の
社会の同時代性共感を得、又、今もってその価値がゆる
ぎないと言うのが実情でしょう。それまで人間は地産地消
というのが原則であり、自らの生活圏内にて補給できる
食物を中心に生活を営んで来ました。


しかし、産業革命以降様々な技術革新が進み、其れまでに
ない生活用品の選択の幅が広がりを見せました。


又、マリリンモンローに代表されるように、映像から複写
される様々な広告物が、実像のマリリンとはかけ離れ、
多くの人の中にマリリンが住みだした。つまり、人間=
その虚像をも大量に消費しだしたというのが、ウォホルの
マリリンの文脈だと考えます。







さて、この大量消費社会というものはナンなのか?1945 年
以降から考えれば、現在の2016 年は約70 年経過します。
今現在も大量消費社会である事に変わりはないでしょう。
しかし大きな観点での違いを指摘すれば何が見えるか?
つまり大量に消費されないものをどうするのか?という
事だと考えます。


つまりゴミです。


今、世界中で盛んに叫ばれているのは“高度循環型社会”、
つまりゴミをなくす社会です。ウォホルのキャンベルスー
プは食料としての大量消費の象徴。では大量消費した後の
ゴミの象徴的アイコンとはナンなのか?





又、人間の実像を離れた虚像、映画・テレビ・雑誌という
ある意味の消費媒体が現時点ではインターネットという
世界に転嫁され、もう人間の把握を超えた情報が散らばっ
ている社会のこの実像は・・・・??


これらのゴミをどう見るというのか、ゴミから見てどのよう
な状況なのかという風景こそが、現代の社会風景であり、
実はそのゴミ社会を反映する芸術がナンなのか?が今もって
見えていないような気がします。


これは、現在我々が消費している全てのものが、実は
必要以上に生産されているという事が分かっていても、
尚、そのことに歯止めがかからない社会実情があります。


例えば電気もそうでしょう、具体的に形になった“ごみ”
では無いですが、、ドンドン放出する一方で、それを維持
する為に有機燃料を焚き続け、二酸化炭素を始め有害な
ゴミを少なからず大気に撒き散らしている。


又、次の要素として説明しますが、有機燃料からの脱却
として人間が作り出した半永久的にゴミを処分できない
核燃料もそうでしょう。生き物の命を食むということで
命が存続するという事も又然りでしょう。


ある意味、命の大量消費という冷静に考えれば神をも
恐れない殺戮社会であるだけではなく、命をゴミとす
る社会。





必要以上のモノが生み出されているにも関わらず放置
されている社会とは??



3、核廃棄物を中心とする消滅しない“ごみ”=非循環型社会
核廃棄物は人類が生み出したなかでも象徴的なゴミではないで
しょうか?





核のごみは数万~10万年にわたり、生活環境から隔離する
必要がある。ガラス固化体を鉄の容器に封入し、さらに締め
固められた粘土の緩衝材で覆う人工バリアを施すことで、
地中に放射性物質が漏れ出さない対策を取るが、地震などの
自然災害による影響を不安視する住民などの声が根強い。







平成12年「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」
を定め、地下300メートルより深く安定した地層に処分
する「地層処分」を決めた。しかし、14年から原子力発
電環境整備機構(NUMO)が行ってきた公募に手を挙げ
る自治体はなかなか現れなかった。


これが実情である。


つまり数万年~10 万年ゴミがゴミでなくなるにかかる・・・
作り出したものが責任を持てない、、どころか、、
その数万年~10 万年という時間も想像の範囲でしかない。


人類誕生を遙か越える時間に対して本当に正確な検証が行
えるわけが無い。


つまり、核のゴミは絶対的な究極のゴミ。原発及び核関連
施設に対しての政治的な反対表明をここで書いている訳で
はない。今後のエネルギー政策に対しての提言でもない。


そんな事は別の社会運動家がすべき事だと私は思う。
まぁ少なからず現実的問題を把握し自身の考えを持つ事は
必要だが、今回のテーマとしてここに記載した意図は、
良いか悪いかは別にして、現実的存在する“ゴミ”である
という、その一点からである。



消えうせる事の無いものという観点から、今世紀以降の人間
が背負う事を無視した罪過という捉え方が正確なのではな
いか?つまりゴミとは誰かが作り出すが、それを誰か知らな
い人が知らない間に処理している、つまりアウトプットと
インプットに齟齬を来たしているというのが本質なのでは
ないか?と考えます。


この循環の流れが途絶えた社会という事から考えれば、
我々は何を無くしたのか?という大きなテーマに突き当
たると思います。


何度も言いますが、アートに検証の必要はありません。
しかし、その本質を鋭く突く“視点”が最も重要です。
芸術家が社会の構成員として存在しているのはその文化=
つまり現実社会の人が営む光景を具現化するからに他ない
と私は思います。


決して義憤からくる社会告発ではありません。本当に芸術家
=コンテンポラリーアーティストだけが見える“光景”
に他なりません。


故にその観点からこのテーマ性について考えてもらい、
4 展Shiten の4 名、BAMI gallery2 階にアトリエを
構える芸術家4 名には大いなる今後の栄養となる事を期待し、
この企画を開催いたします。



--------------







「擬態‐ヒデムシ‐」
2016/パネルに麻布・アクリル
455×380mm(F8)


生息域の減少により人類が暮らす都市に紛れ
て生きていかざるを得なくなった架空の生物。


我々に見付からないように生きるためには、
我々の身の回りに溢れ尚且つ誰も気に留めない
モノに擬態しなければならない。


たとえそれが我々にとって価値のあるモノでも、
ゴミであったとしても、彼等にとっては等しく
“身の回りに溢れているモノ”に変わりはない。





















crawl
板・墨・岩絵具
H60.3×W35×D1(cm)


頭上では電線が絡み合う。


空は高い。


私達は重く、地の上を這いつくばって見上げる。


廃材を切り取り、彫る。私達は青を欲する。


息継ぎを繰り返しながら、磨り減らすように藻掻く。























「我楽多ノ星」F6
41.8×31.8(cm)
アクリル


"我楽多"という言葉が面白いと思った。
はたから見ればゴミとされるモノも自分
にとっては宝の山。


そんな"ガラクタ"のイメージをすべて
表している様に感じた。


この星もきっと、まだ宝の山に違いない。



















ツギハギの球体 セラミック
18×18×18cm 陶土,銅


例えば、割れた茶碗は捨てられてしまうのが常ですが、
本阿弥光悦の金継ぎされた茶碗のように、割れてしまった
茶碗にも再び価値を与えることができます。


ゴミの定義は、私には分かりません。しかし美術を生業と
している人間は、そうしたボーダーをふわりと飛び越え、
表現をするのでしょう。


このツギハギの焼き物は、無価値なものが再構築された
姿です。


一つ一つの破片に意味は無くとも、ツギハギされた
この物体には不思議と親近感があります。











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佐野+小橋+宮本- 出撃!
明日で公庄君の個展も終了する。


今回は、これまでのいきもの”かわいい”しぐさや、
雰囲気、誰もが共通して感じられる・・という部分
からは切り離した、彼の新しい方向性を確認する
個展と位置づけ昨年より構想を始めました。



大きく集約すると


その新機軸となる制作スタイルは


一木削り出し





この個展は、彼のこの制作スタイルから
生み出した作品を問うたのだが


結果は大言壮語することなく、純然と見事、大好評でした。


途中、リビング新聞さんにも写真入で
紹介していただいた事もあって、かなり
多くの方にお越しいただけました。


今後は、このスタイルを磨き、新たな
彼の企画を私も練り上げたいと考えています。



早ければ年内にもう一度作品展が出来ればとも
考えています。



こうご期待ください!


さて、この後、BAMI galleryは


Round4
4展 Shiten Thema【ごみ】




2016.04.10 (sun) - 2016.04.22 (fri)
OPEN  : 12:00-18:00
期間中無休

BAMI gallery2階スタジオを使用する4名による実験展。
4名の4、視点(してん・Shiten)、 各自通常の表現と
は違う統一テーマにて展覧会を構成します。


今回のテーマは“ごみ”です。


この企画も丸1年となり第4回目を迎えます。


--------------


この展覧会の詳細は近日中にこのブログにて
お伝えいたしますが、今回は、直近の外部企画を
集約してお伝えいたします。



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ゴールデンウィーク後半


5月4日から11日の間


COMBINEアーティスト3名が


ほぼ同時に個展を開催いたします!


5月4日(水・祝)から10日(火)まで


大阪・あべのハルカス近鉄本店 タワー館11階アートギャラリー
にて


■ウルピカ 佐野曉 うるし展

■小橋順明 小さきものたち


上記2企画を同時開催させていただきます!

両作家とも全日在廊予定で、私も当然全日出動です!














又、一日後、5月5日(木)から11日(水)
まで広島・福屋八丁堀本店 ギャラリー101では


■宮本大地 solo exhibition ヒミツ基地探サク中


を開催させていただきます。

今展は宮本大地の百貨店個展デビューとなります!

もちろん、作家は全日在廊予定です。



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5月最初の外部企画は3名のアーティストが同時期
に個展を開催いたします!


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以下は各企画プレスリリース及びフライヤーです。


COMBINE ウルピカ 佐野曉 うるし展 あべのハルカス近鉄本店 プレスリリース by COMBINE




COMBINE 小橋順明 小さきものたち あべのハルカス近鉄本店 プレスリリース by COMBINE




COMBINE 宮本大地 solo exhibition ヒミツ基地探サク中 フライヤー by COMBINE




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