July 2,2015
いよいよ来週7/9(木)から
八木くんの個展があべのハルカス近鉄本店で
スタートする。
昨年の松坂屋名古屋での個展から約8ヶ月が経った。
何時ものことだが、私は個展の数ヶ月前にメイン画像と
ステートメントを要求する。
今回指示したのは、短く纏めてという事のみだった。
暫くして彼が出してきたメイン画像とステートメント

午前二時十三分
F12 606×500(㎜)
--------------------
電灯が誰もいない都市を照らし出す。
午前二時、私は明るい夜に立つ。
街は時が止まったように静かで、遠く
どこまでも光が闇へと進行する。
大河に寄り添い築かれた人類の営みは、
今、私の眺めるこの光の道と共に流れていく。
--------------------

まるで、“詩”じゃないか。。
しかも強烈な”展開視座”が感じられる。
特に、、
“大河に寄り添い築かれた人類の営み”
この言葉に目が留まった。
道を大河に見立てている・・・

午前二時九分
S12 606×606(㎜)
確かにこれまで彼が描いてきた作品の要諦は、、
“人類が築き上げた文明による風景は私の生
まれた時からここにある”
という事だ。
如何なる文明も太古、大河の恵によって形成さ
れてきた。
現代は??
現代も高度なモータリゼーション=道路網=資本
=欲望の大河と象徴的に置き換えられなくもない風景
その発達?否、、変貌が、、、
この資本主義=個々の現代の生活を支えて
おり、彼、八木においては、その風景は
若年時より疑問なく厳然と自らの前に存在した
光景である。
文明が後退しないという前提が我々にはある。
ある意味の強迫観念でさえある。

午前二時十五分
S4 333×333(㎜)
そうなると現代の風景は太古の大河から引き
継がれた文明の昇華?
その過程なのだろうか?
自然の恵みを享受しながら緩やかに肥大化した
ものとは違う一抹の違和感。
加速度的に人工物が林立するこの風景は果たし
て太古から脈々と繋がるものなのだろうか?
彼の作品とステートメントに、、
一人の人間として、、、私は切ない詩を感じる

午前二時十分
S4 333×333(㎜)
それは、「萩原朔太郎の青猫」にも通ずるような・・・
----------------
この美しい都会を愛するのはよいことだ
この美しい都会の建築を愛するのはよいことだ
すべてのやさしい女性をもとめるために
すべての高貴な生活をもとめるために
この都にきて賑やかな街路を通るのはよいことだ
街路にそうて立つ桜の並木
そこにも無数の雀がさへづつてゐるではないか。
ああ このおほきな都会の夜にねむれるものは
ただ一疋の青い猫のかげだ
かなしい人類の歴史を語る猫のかげだ
われの求めてやまざる幸福の青い影だ。
いかならん影をもとめて
みぞれふる日にもわれは東京を恋しと思ひしに
そこの裏町の壁にさむくもたれてゐる
このひとのごとき乞食はなにの夢を夢みて居るのか。
----------------------
八木佑介 日本画展 午前二時
会期/2015年7月9日(木)→7月15日(水)
午前10時~午後8時
※最終日は午後5時で閉場させていただきます。
会場/あべのハルカス近鉄本店
タワー館11階 アートギャラリー
最寄駅 地下鉄御堂筋線・谷町線 「天王寺」駅・
JR 「天王寺」駅・近鉄南大阪線・
「大阪阿部野橋」駅・阪堺電軌上町線
「天王寺駅前」駅
八木くんの個展があべのハルカス近鉄本店で
スタートする。
昨年の松坂屋名古屋での個展から約8ヶ月が経った。
何時ものことだが、私は個展の数ヶ月前にメイン画像と
ステートメントを要求する。
今回指示したのは、短く纏めてという事のみだった。
暫くして彼が出してきたメイン画像とステートメント

午前二時十三分
F12 606×500(㎜)
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電灯が誰もいない都市を照らし出す。
午前二時、私は明るい夜に立つ。
街は時が止まったように静かで、遠く
どこまでも光が闇へと進行する。
大河に寄り添い築かれた人類の営みは、
今、私の眺めるこの光の道と共に流れていく。
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まるで、“詩”じゃないか。。
しかも強烈な”展開視座”が感じられる。
特に、、
“大河に寄り添い築かれた人類の営み”
この言葉に目が留まった。
道を大河に見立てている・・・

午前二時九分
S12 606×606(㎜)
確かにこれまで彼が描いてきた作品の要諦は、、
“人類が築き上げた文明による風景は私の生
まれた時からここにある”
という事だ。
如何なる文明も太古、大河の恵によって形成さ
れてきた。
現代は??
現代も高度なモータリゼーション=道路網=資本
=欲望の大河と象徴的に置き換えられなくもない風景
その発達?否、、変貌が、、、
この資本主義=個々の現代の生活を支えて
おり、彼、八木においては、その風景は
若年時より疑問なく厳然と自らの前に存在した
光景である。
文明が後退しないという前提が我々にはある。
ある意味の強迫観念でさえある。

午前二時十五分
S4 333×333(㎜)
そうなると現代の風景は太古の大河から引き
継がれた文明の昇華?
その過程なのだろうか?
自然の恵みを享受しながら緩やかに肥大化した
ものとは違う一抹の違和感。
加速度的に人工物が林立するこの風景は果たし
て太古から脈々と繋がるものなのだろうか?
彼の作品とステートメントに、、
一人の人間として、、、私は切ない詩を感じる

午前二時十分
S4 333×333(㎜)
それは、「萩原朔太郎の青猫」にも通ずるような・・・
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この美しい都会を愛するのはよいことだ
この美しい都会の建築を愛するのはよいことだ
すべてのやさしい女性をもとめるために
すべての高貴な生活をもとめるために
この都にきて賑やかな街路を通るのはよいことだ
街路にそうて立つ桜の並木
そこにも無数の雀がさへづつてゐるではないか。
ああ このおほきな都会の夜にねむれるものは
ただ一疋の青い猫のかげだ
かなしい人類の歴史を語る猫のかげだ
われの求めてやまざる幸福の青い影だ。
いかならん影をもとめて
みぞれふる日にもわれは東京を恋しと思ひしに
そこの裏町の壁にさむくもたれてゐる
このひとのごとき乞食はなにの夢を夢みて居るのか。
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八木佑介 日本画展 午前二時
会期/2015年7月9日(木)→7月15日(水)
午前10時~午後8時
※最終日は午後5時で閉場させていただきます。
会場/あべのハルカス近鉄本店
タワー館11階 アートギャラリー
最寄駅 地下鉄御堂筋線・谷町線 「天王寺」駅・
JR 「天王寺」駅・近鉄南大阪線・
「大阪阿部野橋」駅・阪堺電軌上町線
「天王寺駅前」駅