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文化庁 現代美術の海外発信について「論点の整理」
少し前になるが、



文化庁のホームページの片隅にアップロードされている
レジュメを見つけ、私の周りにいる人たちで輪読した。



この、現代美術の海外発信について「論点の整理」
― ”平成26年10月 現代美術の海外発信に関する検討会”



は、ひじょうに優れていると私は判断する。





↓↓↓ クリック


http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/gendaibijutsu_kaigaihasshin/pdf/kentokai_ronri.pdf




この論点、そこから考えられる物事の実現可否は現時点
では別にしても、この論点に纏められている現状把握の
精度はかなり高いと考える。



特に、文化庁という国の機関が表出してる内容から
すればかなり面白いと私は思う。



私のようにマーケットの片隅に居るものからすれば
少なからず溜飲が下がる。



以下に私が反応した要点を少し纏めてみた。


※これ以外にもマクロ的に納得する部分ももちろん
沢山存在する。



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第1章 日本の現代美術の現状、評価について


日本の現代美術作家を成功に導いたのは、
作家自身の才能と自助努力はもとより、主に
私企業であるギャラリスト(画廊主(*1))
の尽力や、また、国際舞台での日本の
キュレイター等の努力であり、いずれも民間
や個人の献身的な自助努力によって支えられて
きた側面が強い。しかしながら、このような
自助努力はすでに限界にきており、今以上の
国際的な発信等を推進するためには、国の取り
組みによりそれらの民間の力を結集すること
などが強く求められる。



5.現代美術の国内市場の未成熟


日本の現代美術を価値付け、海外発信していくためには、
個人であっても、国公私立の美術館であっても、国内で
日本の作家の作品を購入していくことが必要である。
それは、作家が良い作品を作り続けるための経済的支援
になりうるとともに、何よりも評価として作家自身にと
っての自信につながるものである。


第3章 日本の現代美術振興、海外発信に向けた方策

2.作品の購入促進

現代美術の作家に対する最も良い支援は、作品を購入
することである。そのことにより、作家は評価と経済的
支援を得、自由な発想に基づき、制作に専念することが
でき、よりよい作品を生み出す原動力となる。



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ここまで明確に文字として残すのは
面白いと思います。



私が知る限り、この当然のメカニズムを
公に表出したものはこれまであまりないの
ではないか?と考えます。



芸術家を情緒的に捉え、このような殺伐とした
現実的仕組みを伏せてきた事がどれほど大きいか・・・



塵のような存在のギャラリーを運営している
者からすると、真にこのことの理解を毎日
訴えているようなものだ!




それと・・・・・




それぞれの立場によって理解は変わるとは思う。


しかし、これを読んでの反応を見るのも面白かった。


こんなの当たり前のことじゃないか?


だからどうした?


これが何か自らの現状と関わるのか?


すごい、国家がこんなことを考えているのか!


等々・・・・


個々人の感想は様々だろう


ただ私なりのこれに対する反応を示す内容(人)
の類例化はできる。。。。



案外・・・・


やめておこう。。。


しかし、少なからず私の周りにいる人達とは
この論点から考察できる様々な事を深く考え
ていきたいと私は思っている。




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