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『difference』
新しいフラッシュアニメを作りました。

今回は、ちょっと手書き風になっています。
4分ほどの短いアニメーションなので、
お時間があれば、ぜひ見て頂けたらうれしいです。


フラッシュアニメ 『difference』
(上映時間は、3分48秒です。※音声はありません)

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『chalk blue』


『chalk blue』
(130.3cm×162.1cm)



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その子から
それを奪わないで




あなたには
どんなに
無意味で無価値で
みすぼらしく
思えても

それは
その子の
大切な大切な
たった一つの
命綱かもしれません




私は絵を描きました


その子の大切なものを描きました


大切なその子を描きました

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歩き旅 part3
3日目の朝。
疲れもとれて、完全復活!!のはずだったんですが…。
私は、甘かったようです…。
朝起きても、足の状態は前日のままでした。
ホテルの部屋の中をちょっと歩くのにも、足を引きずって、少しずつしか歩けません。


どう考えても旅を続けられる状態ではありませんでした。
(いや、でもここであきらめるなんて早すぎる!)
と思ったけれど、どうしようもありませんでした。
かなり情けないですが…。


(でも、せっかく姫路まできたのだから、最後に姫路城だけでも見て帰ろう…。)
と、自分を慰めました。
ホテルの人に聞くと、姫路城までは歩いて10分程度ということでした。
それなら、足を引きずりながらでも、なんとかいけるだろう、と思い、
いざ、姫路城へ!


けれど、思った以上に足が動かない。
ちょっと歩いては、休み。歩いては、休み。
ジャージ姿で大きな荷物を持って、足をひきずりながら、街なかを歩く私を、
不思議そうに振り返って見る周りの人の視線が気になりつつも、
(こうなったら、おかしな人になりきるしかない)
と思った私は、
できるだけの無表情を装い、ただ前だけを見つめ、
まるで
"私には、どうしても行かねばならぬところがあるのです。
私には、今、その目的地しか見えておりません"
とでもいうような異様な雰囲気を醸し出しながら、一歩ずつ一歩ずつ足を動かしました。
(本当は、すぐそこの姫路城に行くだけだったんですが…。)


そして、やっと姫路城の前に着いた時には、
ホテルを出てから、すでに1時間が経過していました。
(こんな短い距離に、1時間もかかるなんて…。昨日まであんなに元気に歩いていたのに情けない。)
すでにクタクタだった私には、
そこから天守閣までの距離が果てしなく長く感じられたため、天守閣に行くことはあきらめました。
とりあえず記念にと思い、近くにいた人に入り口で写真を撮ってもらい、
その後、少しベンチで休んでから、
ゆっくりゆっくり姫路駅まで歩いて帰っていきました。





姫路駅から大阪駅までは、快速電車で約1時間ほどでした。
短すぎる乗車時間。
(電車は速いなぁ…)
帰りの電車に揺られながら、窓の外の風景を眺めていると、いろんなことを考えます。

旅に出たいと思った理由、そして旅をして気づいたこと。

旅の間、初めての場所、見知らぬ人、ちょっとしたハプニングなど、
色んなことに良い具合に意識がいって、一つのことに集中しすぎるということがありませんでした。
目の前にいる人や、ちょっとしたことに意識がいき過ぎて不安になる、
そういうことは一切ありませんでした。
久々の安定した感覚でした。
少し希望の光が見えたような気がしました。
そして、少し淋しいという気持ちにもなりました。人恋しくなりました。
これも久々の感情でした。(大変贅沢なことですが…)
あっけなく終わってしまった旅のようでも、意外と良いこともあったようです。
(休憩したくなったら、また旅に出てみよう。)


こうして、「大阪から下関への歩き旅(1週間くらいの予定)」、
改め「大阪から姫路への歩き旅(2泊3日)」は、
あっけなく幕を閉じました。

そして、後には
下関まで行く予定で用意した資金の余りと7日間の休日が残りました。
普通なら、その残ったお金と休日で、何をしようかな♪というところだと思うのですが、
家に帰ってから、足の痛みはますますひどくなり、立っているだけも辛いという状態で、
その楽しいはずの残りの7日間の休日は、ただただ体を休める自宅療養の日々になってしまいました…。





今も私の本棚の奥には、中国地方のツーリングマップが眠っています。
関西は簡単に通り過ぎることができると思って出発したのに、
結局、関西を抜け出すことさえできず、中国地方には一歩も足を踏み入れることがなかったため、
この本には、一度も活躍の場を与えてあげることができませんでした。

道路のうねりも体の疲れもまったく考えず、
日本地図を見て、目分量でだいたいの距離と日にちを割り出し、
「これは、行ける!」
と、単純に実行に移してしまった、私の無謀でマヌケな旅。

今は、良い思い出です。





紅葉がきれいでした

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歩き旅 part2
2日目の朝。
5時頃に起きて、目覚めのコーヒーを一杯頂き、
そのカラオケボックスを後にしました。


歩き旅、2日目のスタートです!
外はまだ真っ暗で、空気はひんやりしていて、少し寒かったけど、
でも、その夜明け前の雰囲気がとても気持ち良かったのを覚えています。


また西に向かって歩き続けました。
空が明るくなり始めた頃には、お腹もかなり空いてきていたので、
道沿いにあった吉野家で牛丼を食べることに。
そう、朝から牛丼です!!
でも、これがすごくおいしい!
きっと普通でも、吉野家で牛丼はすごくおいしいんだろうけど、
歩き疲れた体と、空腹の胃袋に牛丼がしみわたるようでした。


そして、エネルギー満タンになった私は、また歩き始めました。
とにかく西へ、西へ!
ちょっと道を間違えたりしつつも、ひたすら、西へ西へ!


少し気分に余裕も出てきたせいか
(もしかしたら、バックパックを前につけた方が軽く感じるかもしれない!)
などと変なことを思いつき、バックパックを前に回して、歩いてみました。
そうやって、バックパックを前につけ、わけのわからない変人状態でただひたすら歩いている私を、
途中ですれ違った女性の方が、微笑ましそうな表情で見ていました。
その表情を見て、私もちょっと嬉しくなりました。
その女性にとっては、こんな私も、
平和な日常の微笑ましい一場面になれていたりしたのかなぁ、
と思うと、なんだか嬉しい気持ちでした。


その後も、一日中、とにかく歩けるだけ歩いて、
日が暮れた頃に、なんとか姫路駅までたどり着くことができました!
姫路駅を見た時は、うれしくてたまりませんでした。


しかし、すでにかなりの疲労がたまっていたため、
この日は、お風呂に入って、ちゃんとベッドで寝たいと思い、ビジネスホテルに泊まることにしました。
なかなか手頃なホテルが見つからず、歩き回り、やっと泊まれそうなホテルが見つかった時には、
もうクタクタになっていました。


そこは、少し薄暗くて、不思議な雰囲気のするホテルでした。
そして、渡されたキーを見ると、部屋は最上階の1番端。
エレベーターで最上階に上がり、廊下を見ると、
端に行くほど薄暗くなっていて、ちょっと恐かったのですが、
そんな恐怖心よりも、歩き疲れた体の疲労の度合いの方が完全に勝っており、
私は、とにかく部屋へ行きました。
そして、その部屋に入った瞬間、
やっと休める場所を見つけた安心からか、溜まっていた疲労がどっと出たのか、
理由はわからないけれど、
とにかく自分でもびっくりするほどの涙が溢れ出てきて、自分の意思とは無関係に声まで出てきて、
大声でワーワー泣いてしまったのです。
本人をも驚かすほどのその号泣は、本人も驚くほどあっさりと、一瞬でおさまり、
私は、とりあえずお風呂に入って、お湯につかり、足の疲れをとることにしました。
実は、このホテルにたどり着くまでに、私の足はかなり痛み出し、
片足を、少し引きずって歩くようになっていたのです。
ちょっと不安はありつつも、
(お湯で温めてマッサージもして、一晩寝たら、きっと明日の朝には、足も回復しているだろう。)
と、この時は楽観的に考えていました。
そして、その夜はベッドの上でぐっすりと眠りました。



- 続 -

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歩き旅 part1
生活をしていると、時々、日常を休憩したいなぁ、と思うことがあります。
日常を休憩する方法は、
映画鑑賞、読書、芸術鑑賞、音楽、スポーツなどなど色々あると思うんですが、
私にとって、最大の休憩手段は"一人旅"です。

一人旅では、日常出会う人や、場所から離れて、
少しの間、別の空間を体験することができます。

というわけで、
そんな私がこれまでに行った一人旅について、ちょっと振り返ってみたいと思います。





私が生まれて初めて思いついた一人旅は、これでした。
「大阪から下関への歩き旅!」

大学3回生の時でした。
確か、11月頃だったと思います。
テストの関係で、大学が10日ほど休みになることがあり、
この期間に旅をすることを決意しました。

その頃、まったく運動をしていなかった私は、
旅に出るまでの3週間、
当時、下宿生活をしていた家の近くを流れる鴨川の土手を
毎朝、30分ほどランニングしました。
これで、体力作りはバッチリ!(と思い込んでいました…。)

そして、国道などが載っている大まかな地図を購入しておこうと本屋に行ったのですが、
関西は簡単に通り過ぎてしまうだろうと軽く考えていた私は、
中国地方のツーリングマップのみを買い、
そのまま、出発の日を向かえました。(浅はかでした…。)



出発地点は「JR大阪駅」
そこから、ひたすら西に向かって歩く、歩く、歩く…。とにかく歩き続けました。
お昼頃、道沿いの公園で、家で作ってきたおにぎりを食べて、また歩く、歩く…。


途中で、海が見えたりして、
(なんだか気持ちいいなぁ。)
などと思いながら、旅を満喫していました。
けれど、しばらく歩き続けていくと、建物がなくなり、人気もなくなり、
車だけがひたすら横を通りすぎという状況。
しかも、だんだんと日も落ちてきて、少しずつ不安になってきました。
(どうしよう、このまま何もないところで、真っ暗になってしまったら…。
 そうなったら、とりあえず、建物のあるところまで猛ダッシュしよう。
 でも、そんな体力残ってるかな?)
けれど、完全に日が落ちかけた時、前方に少しずつ明かりが見えてきました。
(助かったぁ!)


その明かりは、どこかの駅の駅前の建物の明かりだったようで、
私は、その駅の近くにあったマクドナルドで夕食を食べました。
そのマクドナルドの店内からは、
なんと、ライトアップされた大きな橋が見えていました!
(もしかして、これがあの明石海峡大橋かな!?)


そして、その夜、どこに泊まるか迷ったのですが、
残りの旅に備えて、資金を節約しておこうと、
駅前のカラオケボックスで夜中のフリータイムを利用して、泊まることに決めました。



フリータイムが始まるのは夜11時からだったので、
人通りの多い駅前のベンチに座って、しばらく時間をつぶすことにしました。
すると、突然、40才くらいの女性の方に声をかけられました。
「何か悩みごとはありませんか?」
何かの勧誘のような方に見えたのですが、私は正直に
「そうですね…。色々ありますが、なんとか頑張ってます。」
すると女性は、私の格好(ジャージにバックパック)を不思議そうにチラチラ見ながら、
「今は、誰かを待っておられるんですか?」
そこで、私は、またまた正直に、
大阪から歩いてきて、今、カラオケボックスのフリータイム待ちであること、
そして、目的地は下関であることを説明。
すると、その女性は、
「へ、へぇ~、す、すごいですね~。頑張ってくださいね~。」
と言って、ちょっと後ずさり気味に去って行かれました。


(あ、あれ、行っちゃうの??)
何かに誘われるのかと思ってたので、少し拍子抜けしてしまいましたが、
もしかして、ちょっと気持ち悪い人だと思われたのかな!?
私は、ちょっとホッとしたようなちょっと淋しいような複雑な気分で、
その人が去っていく後ろ姿を眺めていました。



まぁ、それは、さておき、
夜も更け、やっと11時になり、私はカラオケボックスに。
こんな身なりで、夜中に一人でカラオケに来たら驚かれるかなぁ、と思っていましたが、
受付の方は、全く驚く様子もなく、
「お一人様ですね。フリータイムのご利用でよろしいですか?」
と、普通に対応してくれました。
(もしかしたら、ここには、私みたいな人が、意外としょっちゅう来るのかな?
 意外と世の中には旅好きが多くて、
 しかも、カラオケボックスを利用している人が結構いるということ??
 やっぱり、みんな考えることは似てるのかなぁ…。)
などと余計な穿鑿をしながら、自分の部屋に行き、
とりあえずカルピスを一杯だけ飲んで、そのまま寝ることにしました。
椅子が固かった上に、他の部屋の人の歌声が気になって、夜中に何度か目が覚めましたが、
なんとか、体を休めることはできました。



- 続 -

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