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都市に住む人
5月2日(水)より、京都丹波口・BAMI galleryにて開催される「4展」に出品します。第10回目となる今展では、各々が影響を受けた本を一冊ずつ持ち寄り、作品と共に展示します。
以下、展覧会詳細と作品についてのテキストです。


4展 Shiten Round10 『読書感想作品』

2018/05/02 (水)~05/13 (日)
12:00~18:00
期間中無休
※最終日午後4時閉廊
COMBINE office /BAMI gallery



芸大を目指すことにした私は、授業中に隠れて小説を読んでいた。芥川龍之介は、私が初めて触れた芸術家であり、本質を剥き出そうとする彼の文章に私は引き込まれた。今回は「羅生門」を選び、作品と共に展示する。

荒れ果てた京都、羅生門。下人は職を失い、途方にくれながら雨宿りをしていた。「生きるために仕方がない。」という老婆の言葉を聞き、下人は老婆を追い剥ぎし、夜の闇へと走り去る。

深夜、私は風景の取材をしていた。とある橋の下、頭上から降り注ぐ街灯の光を避けるよう、浮浪者が眠っていた。日中、彼の姿はそこには無く、夜遅くになると僅かな日常品を携え、再びこの橋の下へと戻ってくる。私が普段見て見ぬふりをしている彼等も、都市生活者の一人であり、安息の場を見つけ、生きるために眠っている。都市は、住民に何事も無いように整備され、隙間無く明るく照らされることが望まれ、私達はそれを当然の事として享受する。だが、彼等にとっては辺りを囲む街の光も邪魔でしかない。都市文明はあらゆる貧富や善悪を含んでいる。
飢えから逃げるために、私達は都市の下に集まり、分業し、恩恵を受けようとする。「生きるために」、私達と都市の向かう行方は、誰も知らない。




2018/04/04 2:14
2018 40.9×40.9cm(6号) 綿布、岩絵具、顔料


近くではKYOTOGRAPHIE、KG+の写真展も開催中です。
連休中の外出などに、どうぞご高覧ください。


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今夜の光景
私が見た光景。

深夜、無人の街を散策する。
私達の不安を招く夜の闇は人工の光によって覆われ、目の前には、ありふれた都市の形が浮かび上がる。
文明は殊更、多くの光を夜に配置する。それはまるで、侵略した地に掲げる旗のようでもある。

アスファルトに籠った熱気も失せ、都市には冷ややかな空気が停滞する。
私はこの国の経済、技術、人口が急激な膨張を終えた後に生まれた。
丑三つ時の闇に潜む魔物へと目を凝らすように、午前二時に溢れる光の、その奥へと思いをやる。文明は地球規模に広がり、些細な街の片隅とも世界中のあらゆる場所が毛細血管のように繋がっている。底知れなく深い闇を覗いた時と同じように、その果ての無さに目が眩む。
物に溢れたこの時代に、新たに物を生み出すということ。
その意義と責任に答える為には、それを自らへ問い続けなければならない。
夜を覆う全ての光を点描として描き起こす。

これはあなたの、今夜の光景。





2016/03/18 2:02
60.6×45.5cm(P12号) 麻紙、岩絵具、顔料




2017/06/09 2:18
33.3×33.3cm(S4号) 綿布、岩絵具、顔料



第二回 八木佑介日本画展
「今夜の光景」

2017年7月19日(水)~25日(火)
10時~20時(最終日は17時閉場)
あべのハルカス近鉄本店 タワー館11階アートギャラリー

http://abenoharukas.d-kintetsu.co.jp

どうぞご高覧ください。



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N→S
4月15日からBAMIgalleryにて個展「N→S」を開催いただきます。

N→S

午前2時18分、京都市下京区二人司町のBAMI galleryを出発し、午前3時49分、久世郡久御山町栄4丁目の自宅に到着するまでの帰路、約14kmの間で等間隔に5箇所の地点を決め、そこに出発点と終点を合わせた7箇所の光景を描く。そして再びそれらの光景を私の辿った順番で等間隔にBAMI gallery内に配置する。細長いギャラリー空間の入り口から奥へと進む鑑賞者の歩みと、私の職場から自宅までの移動が重なる。展示空間内に深夜の都市を転移させることを試みる。

 点から点への空間移動、例えば職場や学校までの往復、リビングから寝室への往復、私達は日々、それぞれの役割を持った場所から場所へと移動する。私がそれぞれの地点で観た普段では見過ごすような街角の建造物にも役割があり、それらを大小の舗道が繋いでいる。それは緻密な蟻の巣のようでもあり、各組織、器官を管で繋ぐ生物内部の基本構造のようでもある。都市は膨大な人口を抱えながら、社会性の中で統制、制御され、血管を通る赤血球のように、都市を網羅する舗道により各所へと人は運輸され、それぞれの場所で人々はそれぞれの役割を果たす。老朽物は代謝されながら、都市は肥大萎縮を繰り返す。私達が日々行う点から点へと向かう空間移動に沿うように、もしくはそれを促すように都市は形成されて行く。

深夜、無人となったはずの街を均等に並んだ街灯が照らし出し、横断歩道の信号機が点灯していた。闇を覆い尽くそうとする人工の光によって照らされ浮かび上がる空虚な光景は、人間が築き上げた居住域のあり方である。今回の展示では、私の観た都市の光景を一点では無く、連なる線で示す。この凡庸な都市の光景は誰しものすぐ側に在り得る光景であり、この京都市内から南部郊外への移動空間内を切り取った光景の一片は、世界中のいずれの都市の中でも適合する形を持つ。文明により成熟し確立された都市の形。そこに現われているのは普遍的な人間の生態であり、都市の断面図を点と点を繋ぐ線によりギャラリー内で空間として構築する。私達は何処へ向かっているのか、私達の暮らしている今夜の都市の姿を描き、そこから人類の姿について、7点の絵と空間によって辿る。






2017/02/04 3:44
530×530(mm) 麻紙、岩絵具、顔料


BAMI galleryでは4年ぶりの新作での個展です。

ぜひご高覧ください。


八木佑介 N→S
2017.04.15 (sat) - 2017.04.24 (mon)
BAMI gallery

OPEN 12:00~18:00

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「続」京都日本画新展
2月18日(土)より美術館「えき」KYOTOで開催される第四回「続」京都日本画新展に作品を展示いただきます。もし京都駅までお立ち寄りの際はどうぞご高覧ください。
21日~24日14時から、推薦委員の先生方が毎日1人ずつでギャラリートークも開催されます。

第四回「続」京都日本画新展
2月18日(土)~28日(火)
10~20時(最終日は17時まで)
美術館「えき」KYOTO
http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/


また京都のBAMIギャラリーにて作品を展示いただきます。過去の大作を5点ほど展示予定です。よろしければどうぞこちらへもお立ち寄りください。

2月13日(月)~20(月)
12~18時
期間中無休

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青という色。
青を見ると私達の心は鎮まる。
青は空の色、海の色。光の散乱により、全ての風景も青みを帯びる。青は日中、私達が最も手に入れやすい色だ。
人間には緻密に巧妙な機能が備わっている。対して、私達に興奮を与える色は赤や橙色。それは火の色であり、夜の色だった。数を減らさないため、そして数を増やすため、目を覚ます興奮作用が夜には必要だった。動物としての本能が夜には必要だった。
人間は何万年とかけて環境に適応してきた。地球は絶対に変えられない物だと前提して、それぞれに適した反応を得られるようになった。

ふと空を見上げる。
そこには、頭上を覆う絡み合った電線と、切り取られた空があった。
地の上を這い回り生きる私達は、手足をばたつかせ藻掻く。水泳の息継ぎのように空を見上げる。そこにあった、いびつな形の空は、なおも深く大きく、引き込まれるような青を、私は茫然と見ていた。
そんな景色を描こうと思った。





crawl
板・墨・岩絵具
H60.3×W35×D1(cm)

4展、開催中です。
ぜひご高覧ください。

4展 Shiten Thema【ごみ】
2016.04.10 (sun) - 2016.04.22 (fri)
12:00-18:00
期間中無休



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