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作品紹介と制作について
いよいよ個展が近付いてきました。


3月は今までで1番密度の濃い制作の日々を過ごし、その制作ペースに体もようやく慣れてきました。


新作が続々と仕上がってきましたので今回はその内の1つの作品の紹介と制作についての話をさせて頂きたいと思います。
思いのままの文章のため長く読みづらい所もありますが良ければ最後まで読んで貰えればと思います。




「Engine Factory」F12


この作品はフォードGPWいわゆるジープのエンジンルーム内に、エンジンをモチーフにした架空の工場群を描いています。
しばらく展覧会のフライヤーに載っているような海や空など自然の多い爽やかな画面を続けて描いてきたので、今回は少し雰囲気の違う作品をと思い制作を始め、今までの作品以上に構図やモチーフの配置、光と影のバランスなど色々な事の強弱を意識して制作を進めました。


最近は洗練された車のボディの中に沢山の機械が詰め込まれたエンジンルームの魅力に惹かれ、車のエンジンルームを舞台にした作品を多く制作しています。


エンジンルームに惹かれるきっかけになったのは去年の夏、先輩の展示を見るために広島県まで行った時にたまたま寄った自動車博物館でした。


たまたまと言っても元からエンジンをモチーフに何か出来ないかとぼんやり考えていた時に発見した自動車博物館を見て取材にもってこいだという事で立寄りました。


その博物館では日本の昭和の大衆車や欧米のレトロカーなど数多くの車が体育館の様な場所に所せましと並べられており、壊さない限りどれだけ車をいじっても構わない写真もいくら撮っても構わないという素晴らしい博物館でした。





そうゆうことならと片っ端から全ての車のボンネットを開けエンジンルームの中身を見ていきました。
実際に手で触れ自分の目で見る事によって一気にその魅力に惹き込まれました。



自分ではこの時の経験より車をモチーフにする作品が増えましたが、それまでにも作品の中に多く車が登場してきました。



連続して作品を制作していると改めて作品は自分の奥底の経験や記憶から出来がっているんだと気付かされます。


小さい頃僕は常にミニカーに囲まれて遊ぶ子供でした。
本や積み木を街に見たてて走らせたり、車が紹介されるだけのビデオを飽きることなく何度も繰り返し見ていました。


父親が車好きだという事もあり実家にはミニチュアのコレクションカーが並んだりと思い返せばずっと近くに車の存在がありました。


現在制作している、誰でも見たことのある物の中に小さな世界を描きこむ作品のシリーズはこうした子供の頃のおもちゃを使ってどんな場所も道路や街に見たて遊んだ経験が大きく影響しています。



そして自分はこれまでの作品でエンジンルームを含め洗面台やシンク、散水栓、灰皿、メーターボックスなど中に物を入れ込める形状のモチーフが舞台の作品を多く制作してきました。


限られたスペースに沢山の物が入り混んでる様子に強く惹かれるのですが、その理由もこれまでの経験に基づいてるのだと気付かされます。


前回の個展に引き続き今回の個展でも「ヒミツ基地」という言葉を使っていますが、
小さい頃に作ったヒミツ基地は狭くて閉じられた空間が多く、それは本来基地とは呼べないどんな場所でも「ヒミツ基地」という言葉で説明出来てしまう感覚がありました。


押入れの中や2段ベッドの下、頭から被った布団の中ですらその限られたスペースに自分だけの物を沢山持ち込めば「ヒミツ基地」として認識できてしまう何かがありました。


そういった経験から作品の舞台となるモチーフを選ぶ時も物の入れ込める「ヒミツ基地」を作れる場所を自然と多く選んでいるのではないかと思います。



作品を描けば描くほど自分というものがはっきりと現れてきます。
自分の中の忘れていた面、知らなかった面が現れてきます。


1から自分で作品を作っておきながら全てを理解出来てない。
自分を探しながらの制作の日々。


そういった理由からも今回の個展タイトルはヒミツ基地【 探サク中】と現在進行形のタイトルとなっています。


もがきながら進み、描き上げた作品達を是非見に来て貰えればと思います。




「ヒミツ基地探サク中」


2016.05.05 (thu) - 2016.05.11 (wed)
at 福屋八丁堀本店 7階ギャラリー101
http://www.fukuya-dept.co.jp/honten/access/

会期中全日在廊予定

〒730-8548 広島市中区胡町6-26
TEL 082-246-6111(代)
営業時間
10:00〜19:30(金・土20:00)

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ヒミツ基地探サク中

展覧会のお知らせです。


5月5日から広島県の福屋八丁堀本店さんにて個展を開かせて頂きます。



初の百貨店での個展です!
これまで同じギャラリーの先輩達が行ってきた個展を数多く見てきて、いつか自分もと思ってきた憧れの舞台です!


学生時代に行った先輩の百貨店の個展での姿を見て自分も画家として作品を作っていきたいと強く思った事を良く覚えています。
自分の表現として作品を作ることはもちろん、その作品を気に入り購入してもらうことで自分が生きていける収入を得る。売れなければ次はない。

そんな夢ある部分ととても現実的な部分が混ざったその個展をみて自分のイメージしてきた画家とはこうゆう者だと強く思いました。


そんな憧れてきた百貨店での個展。
これまで経験させて貰ってきたグループ展とは違う1人での戦いです。
厳しい制作スケジュールで不安もありますが、楽しんで残りの制作を進めたいと思います。


広島県と遠方での展示ですが全日在廊予定ですので是非お越しください!




「ヒミツ基地探サク中」

■2016年5月5日(火)~11日(水)

■福屋八丁堀本店7階ギャラリー101

■10時~19時半(最終日は5時閉場)




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FINE ART 新進芸術家育成交流作品展
先週の土日の二日間13日までつくば美術館にて開催されていた
「FINEART 新進芸術家育成交流作品展」の出展作家によるアーティストトークと交流会に参加するために茨城県の筑波に来ていました。



「FINE ART展」は文化庁委託事業「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」として日本だけでなく世界各地の芸術大学が参加して行われています。3回目の開催となる今回僕は母校の京都精華大学の推薦枠の1人として出品させて頂きました。






せっかくなのでこの二日間を軽く振り返りたいと思います!



12日は展覧会関連企画のシンポジウムと関係者による交流会が行われました。



交流会は立食パーティーの形をとって行われ、知り合いもいない中どうしたものかと怯えていたのですが、同展覧会に精華大学の他学部の後輩が出席していたことや、お酒の力もあって色んな地域の作家さん達と仲良くさせて頂きました。



この展覧会は30歳以下の若手作家を対象としてることもあり、同年代の色んな地域の作家さん達と制作面、活動面での沢山の事を意見交換出来た事は非常にありがたい経験でした。
話せば話すほど最終的に世知辛い話になっていましたが...笑



13日は朝からつくば美術館にて出展作家によるアーティストトークが行われました。
洋画、日本画などジャンル毎のグループに分かれ1人ずつ作品を前に解説し、質問や感想などを話し合う形で進んでいきました。



自分の番が終わり、
在学当時は作品のプレゼンが苦手で上手く話せない事が多かったのですが、少しずつ経験を積む事で自分の今している制作を上手く言葉にする事が出来てきたのかななどと少し自惚れながらアーティストトークは進んでいきました。笑




その後は筑波大学の芸術学部のキャンパスを見学させて頂きました。
見学していてまず驚いたのが筑波大学の規模の大きいこと大きいこと...!



校舎間をバスで移動する敷地の大きさ。
大学内に国道の様な道路がありさながら1つの街の様に感じました。
精華大学が余裕で20校は収まるんじゃないかな。笑



洋画、日本画、版画、彫刻などあらかた見学させてもらい、その中でも一番印象に残ったのがデッサン室を見せてもらった時でした!

というのも、これまで見たこともないとんでもない大きさの石膏像が設置されてあり、
その場にいた見学者全員が大興奮でした!
多分筑波に来てその瞬間が1番テンションが上がったんじゃないかと思います笑



何もかもに規模の大きさを感じたキャンパスツアーが終わり、今回の展覧会関係の行事は終了しました。




精華大学の推薦でこの様な展示の機会を頂き、作家間の交流やトーク、貴重な経験をさせでもらい有意義が二日間を過ごさせて頂きました。ありがたい限りです。



1つ1つの活動を大切にしながら更に制作に邁進したいと思います!
長々と失礼致しました。


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あべのハルカスでの2日間
現在ありがたいことにあべのハルカス近鉄本店さんのタワー館11階の美術品売り場に僕の作品を置いて頂いています。






あべのハルカスは僕の実家から電車で10分もかからない場所にあり、建設される当初から近くで見ていたビルです。


そうゆう地元の思い入れもあり先週の土日の2日間、店頭にて立たせてもらうべく大阪まで行って参りました。


まだまだ駆け出しの身なため実際に展示をして頂いてる現場に立たせてもらう経験も少なく、今回の2日間は僕にとって勉強させてもらう事がたくさんあった2日間でした。

その時に感じたことをせっかくなのでブログでまとめようと思います。



今回店頭に立たせてもらったことで、直接僕の作品を見てくださってるお客様の反応を見ることが出来たのは本当にありがたく、
自分が作品の説明をすることでより近くで見てくださったり、掛け軸を販売している場所での展示ゆえに僕の作品を目的とせずにいらした方にも興味をもって頂く事ができたりと、たくさんの現場での生の動きを見ることが出来ました。


そうしたお客様との触れ合いの中で作家の思う自分の作品の良いと思っている部分と見て下さる方の良いと思う部分の差を改めて感じる事ができました。


例えば色の問題があり、こちらの感覚としての色の選択は画面の中だけでのバランスを考えていましたが、見て下さる方の多くは実際に家の壁に飾った時の事を一番に考えて見ている事を感じ色の扱い方にはさらに気を付けて考えていかなければならないなということ、

あと作品の筆跡など僕個人としてはさらに技術を上げ、綺麗で丁寧な仕事をしていきたいと思っていましたが、多くの見て下さった方の言葉の中にまだ洗練されていない生の筆跡、人の手から1つ1つ作られているんだと表している今の少し荒さの残る画面が魅力的だと言って下さる言葉が多く、

僕の中でもこれからの制作の中で考えていかなければならない問題だと感じました。



そして今回で1番強く感じたのが、現場で働いている方の暖かさとありがたさです。
この方たちのおかげで作家とお客様とが繋がっていけるんだなと。
自分1人で頑張っていい作品を描いたからといって決して上手くいくわけではなく、たくさんの周りの方の支えと協力があって作家として前に進んでいけるのだと強く感じる事ができました。



これまでオーナーの上山さんや作家の先輩方からたくさん話して頂き知識としては頭に入っていた事が実感として感じる事ができ、
短い時間でしたがいい出会いにも恵まれ、これからの制作の糧になった2日間でした。



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COMBINEofficeと宮本大地
明日からついに個展「ヒミツ基地ノヒミツ」が始まります。



憧れのBAMIgalleryでの初個展です。
今でも自分がこの場所で制作し、発表が出来る事が信じられない時があります。



僕がCOMBINEoffice/BAMIgalleryを知るきっかけになったのは先輩の作家さんである釜匠さんの個展に行った事からでした。



釜さんは僕が通っていた芸術大学の三年生の時にコースのアシスタントさんとして初めてお会いしました。



当時大学に通っていた僕は大学内で学ぶうちに小さいころからイメージしていた画家(ただ単純にいい作品を描き、気に入ってもらい、買ってもらう事で生計をたてる)というものは存在しないのかも知れないと思っていました。



作家というものはもっと複雑で難しいことを考えて買ってもらう事が真の目的ではない。そんな風に僕はひねくれ理解し、そうゆうものなんだと思うようになっていました。



そんな時に釜さんの作品を見る機会があり、すぐに作品に一目惚れした事を凄く覚えています。
そして個展にお邪魔させて貰ったときに、小さいころからのイメージの中の画家がそこにいました。



釜さんの作品が単純だとか難しくないとかそうゆう事ではなく僕の思い描く絵描きの姿を見ることが出来たんです。



釜さんへの憧れをきっかけにその活動の拠点であるCOMBINEoffice/BAMIgalleryへの憧れも次第に持つようになりました。



個展に行った時にオーナーの上山さんと知り合うことが出来、大学卒業後まもなくBAMIgalleryに行った際に僕のことを覚えてくれていたことを始まりにCOMBINEに本格的に関わりだすことになりました。



上山さんに作品を見てもらうところから始まり、10日置きでの作品を進化させる課題、実戦的なアドバイス、愛のある叱咤、そして実際の現場でのテスト個展など


ただ画家になりたいと漠然とした夢だけをもった卒業したての何もわからない若造に1人の人間として真正面から向き合って下さいました。




そして関わり出して2年、新しく移転したギャラリーの2階のアトリエを使わして頂いてる現在ですが、



その間のことを上山さんは僕は気づけばいつの間にかいた男と仰ってますが、僕はその都度僕なんかがこんなにしてもらっていいのだろうか。という思いでいっぱいでした。笑



ギャラリーの集まりに参加する度
他の作家さんと展示を一緒にする度
色んなところで胸の中にほんとにいいのだろうかという気持ちを持っている自分がいました。



そうゆう思いが失礼だと分かりつつも、沢山与えて頂いてることに対して自分が出来ている事の小ささにそう感じている自分がいました。




ですが、今回の個展を新たなるスタートとし、まだ未熟ではありますが自分がCOMBINEoffice/BAMIgalleryを構成する1人の作家であるとしっかり自覚し自信と目標を持ち進んで行きたいと思っています。



一人の作家のスタート地点を是非見てもらえればと思います。







■展覧会詳細
タイトル:「ヒミツ基地ノヒミツ」
会期:7月29日(水)~8月10日(月)
OPEN:12:00-18:00
CLOSE:会期中無休


ステートメント

子どもの頃に作ったヒミツ基地はワクワクの象徴でした。
なんてことのない空き地や路地裏、どんな場所でもヒミツ基地に成りえました。

思い返せばヒミツ基地とは想像力をカタチにしたものではないかと感じています。
そして大人になった今、僕にしか見えない世界があります。
普段生活するなかで目に入るなんてことないモノたちが持っている隠れた世界、
現実には存在しないまさしく僕のヒミツ基地です。
今回は是非そのヒミツを覗きに来てください。


【お問い合わせ】

*COMBINE/BAMI gallery*
京都府京都市下京区二人司町21**
**TEL075-754-8154 FAX075-754-8154*
*http://www.combine-art.com

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