NEWS
2024.02.29 八木佑介「非・景観保全地域」

神戸アートマルシェ2024 Room No: 931
2024.04.19 (fri) - 2024.04.21 (sun)
名称:KOBE ART MARCHÉ 2024

開催日時/2024年4月19日(金)~21日(日) 11:00~19:00
会場/神戸メリケンパークオリエンタルホテル9階
主催/一般社団法人 神戸芸術振興協会
協力/神戸メリケンパークオリエンタルホテル / ぴあ株式会社 / 株式会社ポトマック(TOOTH TOOTH FISH IN THE FOREST / TOOTH TOOTH maison 15th)
後援/神戸市 ・ 神戸市教育委員会 / 株式会社神戸新聞社 / Kiss FM KOBE / 一般財団法人 神戸観光局 / 公益財団法人神戸市民文化振興財団
Website
https://art-marche.jp/
お問い合わせ先/KOBE ART MARCHÉ 事務局
〒658-0081 神戸市東灘区田中町 1-13-22-102
東京事務局:〒150-0011 東京都渋谷区東 1-25-2 丸橋ビル 4 階
TEL : 050-5896-3125
E-Mail: kam@art-marche.jp
COMBINE/BAMI galleryは神戸アートマルシェ2024に出展いたします。出品作家は、釜匠、公庄直樹、岡部賢亮、松本央、宮本大地、佐野暁、小橋順明です。 Room No: 931

■概要 一般社団法人 神戸芸術振興協会 「KOBE ART MARCHÉ 2024(以下 KAM)」を、2024年4月19日(金)〜21日(日)の3日間、神戸メリケンパークオリエンタルホテルにて開催いたします。 KAMは日本一ひらかれたアートフェアとして、長きに渡り、神戸を中心にアートマーケットの発展に尽力してきました。15回目を迎える本年は、規模を拡大し、過去最多となる43ギャラリーが一堂に会します。また、新たな取り組みとして、神戸市内でもサテライト展示を行い、神戸ならではのアートシーンづくりに寄与していきます。 KAMにて海と山に囲まれた美しい景色とともに、アートをより身近に感じていただけますと幸いです。 皆様のご来場を心よりお待ちしております。

公庄直樹 「月夜」
2024.04.09 (tue) - 2024.04.16 (tue)
OPEN 13:00~18:00
※最終日午後4時閉廊
この頃作品の構図を考える時に、動物と共にしばしば月が出てくる事に気が付きました。 それは夜空に浮かぶ月の美しさは何処でも共通だし、皆そこに神秘を感じるからだと思います。 今回は月明かりに照らされる生き物たちとその情景を形にた作品を中心に制作しました。 この作品たちが、見る人を僕が想像する月夜の情景へと誘ってくれたらと思います。

八木佑介 「非・景観保全地域」
2024.03.21 (thu) - 2024.04.07 (sun)
OPEN 13:00~18:00
CLOSE 3月28日(木)~3月31日(日)

※最終日午後4時閉廊

建造物の高度や屋外広告物の規制など、京都市の詳細な景観保護条例は有名である。ただ京都市の中にも景観保全地域に含まれない箇所がある。京都に対するステレオタイプなイメージの外にある風景を描きたいと思った。 十条通以南、国道1号線と新堀川通の周囲の一部は京都市の景観保全地域に指定されていない。一部の寺社や集落を除いて近代以前の面影は無く、大部分が区画整理された工業地であり、ロードサイドには商業施設や企業のオフィス、集合住宅が並ぶ。 景観保全地域の境界を越えて景色が一変する程では無いが、あきらかに風景が地方都市の郊外らしくなっていく。歩行者は減り自動車利用を前提とした街のスケールとなる。実利的な都市計画の上に建つ風景が見えてくる。この風景が守られることは無く、保全の為に作られてもいない。今日の産業や生活の為の風景である。 同じ京都市に暮らしながらも初めて行く場所ばかりだった。ただ郊外の車社会で生まれ育った私にはこの妙な居心地の悪ささえも親密に感じられた。都市には多くの人が暮らしていると当たり前のことをあらためて思う。私たちは風景と関わり、風景を生み出しながら生きている。そうして積み重ねられた歴史的景観とは別のもう一つの京都。

岡部賢亮「PINK」
2024.03.04 (mon) - 2024.03.15 (fri)
OPEN 13:00~18:00
※最終日午後4時閉廊
現在、この展覧会は終了しています。
私は作品にピンクを多用する。「子供のような無邪気さ」と「燃えるような情熱」の両方を想起させるピンク色のように、私の作品も誰かにとってのそういった存在になってほしいと思う。
デビュー15周年記念個展
釜 匠 「枠を組む」
2024.02.02 (fri) - 2024.02.19 (mon)
OPEN 13:00~18:00
※最終日午後4時閉廊
現在、この展覧会は終了しています。
「枠を組む」

2009年に「枠の中」というタイトルで初個展を開催させていただきました。
このタイトルにある“枠”というのは絵画作品と現実世界を仕切る境界線という意味で用いており、絵画というのはこの枠の中でのみ繰り広げられる空想世界であると考えてこのタイトルを選びました。

枠により現実世界と隔てられる事によって絵画作品は自由を得られるのだというポジティブなメッセージであると共に、実は、枠がなければ存在する事が出来ないという不自由さによるコンプレックスの表れでもありました。

そのコンプレックスを拭い去るため、当時の私は枠の中に沢山の事柄をこれでもかと詰め込んだ作品を制作していました。当時の私にとって絵画は「どのように描くのか」という自身の問答を一方的に詰め込むための箱だったのです。

それ故、自分と作品とのやり取りに終始してしまい、そこに鑑賞者が介入するという事はほとんど考えられていませんでした。そうして鑑賞者の前に現れた作品は、当然ですが「どのように描かれているか」という話に終始してしまいます。

この「どのように描かれているか」というのはあくまで技術論や方法論であって、作品そのものの中身ではなく表面の話であり、それ以上に話が発展する事は無いのだと気付いた当時の私は愕然としました。

「どのように描かれているか」という絵画の表層だけではなく「なにが描かれているか」という絵画の深層を考えていかなければ鑑賞者との対話さえままならないと気付き、ようやく自分の中にある実感を伴った言葉とは何かを探し始めました。

そうして、“自分と作品”という閉ざされた構造は“自分と作品と鑑賞者”という形へと変化していきました。作者がいかに作品に意図を込めて制作しても鑑賞者の視点を完全にコントロールすることはできません。それと同じく、鑑賞者が作品の意図をどれだけ完全に汲み取れたとしても、その向こうにいる作者本人を完全に理解することはできません。 かつての私はそれがとてももどかしく、すべてをコントロールしようと必死になりました。

しかし今はこのままでいいのではないかと考えるようになりました。作者と鑑賞者は常に作品を介して対話し続けることが出来るからです。2009年に初めて作品を発表してから15年間、画家としての釜匠はこの対話によって形作られ育まれてきました。

私は自分の作品を自分自身で完全に掌握しようとするのを止め、鑑賞者に委ねる事で共に作り出していきたいと考えています。そうすることで自分の作品の可能性は自分で広げられる限界を超えて拡張し続けるのではないかと思うからです。

鑑賞者との対話によって形作られ生まれた釜匠という画家は、もはや私から乖離して存在しています。

その釜匠という画家がこれからどのような作品を描くのかと考える時、私は自分が釜匠である事を忘れてとても楽しみに感じ、心の底からワクワクしてくるのです。

釜 匠