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ヤングアーティスト
あけましておめでとうとございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。


さて、2019年、平成31年のスタート、となりますが、
昨年にはCOMBINE/BAMI galleryの枠組みを作り丸10年
を迎えました。そんな事を思い返していた年末、
フッと気づいたことが、、、、そう言えば、自身、大学を卒業し
働き出して30年を迎えている、、、ではないか!と、、、
世の中、もっともっと、生涯現役で働いている人がいることを
思えば大した事のない事ではありますが、ただ、自身、我ながら
良くこの世界で続いたなと感じています。


思い返せば、働き出した時分、今の自分の姿は全く想像できない
もので、、いや、10年前でもそれはありませんでした。


先述のCOMBINE/BAMI galleryの枠組みを作ったと言っても、
私がサラリーマン時代のプランニングであり、人的にも、
資金的にも会社というバックボーンがあっての事であり、
ある意味、私個人のリスクを今と比較して考えれば、
どうなのかな?と感じます。


2012年に独立してCOMBINE/BAMI galleryの枠組みを個人事業と
して引き継いで以降、当たり前ですが、仕事らしい仕事はなく、
それまでのサラリーマン時代に培った様々なノウハウでなんとか
しようと試みましたが、残念ながら何一つモノになるものもなく、
このまま終わるのかな?と諦め半分で目の前にある、若い作家の
企画をほんの僅かなコネクションと温情を得て進めていました。


そんな私の姿は、


若い作家、作品を紹介して仕事としている事、と言うのが客観的に
見える私の仕事の風景のように思いますが、実際には、そんな
事に理想や信念、理念があった訳ではありません。他に何もなかっ
たのです。資金的に潤沢ではない、人脈があるわけではない、第一
普通考えれば、こんな若い作家だけをやってどうやって食って
いくの?と自身が一番冷静に諦めの中自嘲していたように思います。


なんとかしよう、、と、、思えど、、焦れども、、


ただ、他に商材はないし、やる事、やれる事も無かったので、
それだけを集中的に、と言えばカッコイイですが、ただただ
興味関心をもってくれる人を求め、自らが動ける狭い範囲を
ジタバタと動きまわっていたように記憶しています。


ただ、なぜか?楽観的についてくる若い人間がいました、、
ある意味、、こいつらは馬鹿か?とも、感じつつ顔を見ると、、

これが無邪気に笑ってやがる、、、、

あぁ、、なんだかなぁ〜

その為、格好つけの私も内なる恐怖とは別に表向きは
平静を装い、何の根拠も無い将来像を、、今から思うと、、
嘘八百。。。。

そんな事が続く数年、、否、、今もそうなのだが、、
なんと言うのか、、、若い人間に対し、、
不思議にも奇特な人言うのか奇異な人と言うのか、
がポツリポツリと現れだした最近です。

ありがたいことに、この数年、海外、特にアジアの方との
関わりが増え、交流も生まれました。年に数回逢うのですが、
相手の国に行くと目一杯のもてなしをしてくれ、そして
自らの友人知人を多く紹介してくれます。

その時、私を紹介してくれる言葉を聞いていてある事を
強く感じたのです。

「上山はヤングアーティストだけを紹介しているギャラリストだ!」

「それは凄くリスキーなんだ!」

こう書くと自慢しているようだが、そうではなく、その会話の意味
ではなく、また、先に書いた私の仕事の風景をより良く描写して
くれていて、改めて自分の仕事を認識した、、と言うわけでもあり
ません。

そうではなく、、

彼らが発音する

【ヤングアーティスト】

ヤングアーティストという言葉の響きが
私には新鮮で何か強い、そして希望を感じる
キラキラした音に聴こえたのです。

直訳すれば若い芸術家だが、、

私が日本で感じる若い芸術家、作家という言葉は、

未熟、世間知らず、不遜、虚栄心、自己顕示欲の塊
ただ、そんな印象を最後薄めるための、これから、
これからが楽しみ、、という、つまらない根拠ない
言葉、、ある意味、、自身も感じ使う言葉でもある。

しかし、アジアの友人達が発する

ヤングアーティストという言葉の音と
誇らしさ、、そこには、、

彼ら若い芸術家は、これから様々な事を変える可能性が
あり、新しい事を無限に生み出す力があり、なにより
も我々を最高に楽しませてくれる!こんな面白い存在が
あるか?

そんな風に聴こえるのです。

そこには、私が持っていたネガティブなマイナスの要素
は、仮にあって認識していたとしても、

それがどうした?

と言うような強さを感じたのです。

そう感じたここ数年、、自らの仕事の持つ意味を改めて
考えるようになりました。まだまだ漠然としていて、
感じた言葉の意味を具体的な形にはできてはいませんが、、


これからの道が少し見えてきたように感じています。



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