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八木佑介 【N→S】 15日(土)よりスタート!
今週土曜日15日より

八木佑介 N→S

スタートいたします。





2017.04.15 (sat) - 2017.04.24 (mon)
OPEN 12:00~18:00
期間中無休



外部企画及びコンペ等のスケジュールにてBAMI galleryに
おいての”新作描きおろし”個展は久方ぶりとなります。

2013年個展「午前二時三十七分」以来であり約4年ぶりです。
今回は八木君の企画起案にて内容を構成しています。

かなりまえからの構想であり、制作に関しても昨年末から
開始しています。


この企画の源泉、骨格は上記にある2013年の個展から
始まっています。

2013年始めだったか?その前の年だったか記憶が
曖昧なのですが、、、ある日、、BAMI galleryで
個展をしたい!と・・・・・


”いいよ”という返事をするのと同時に


どんな?と聞き返した記憶があります。
その時、たじろぐことなく、明確な企画骨子を
話してくれたのは正直驚きました。


ただ単に個展をしたい、、つまり描きためた絵を
単純に並べるのではなく、ある一定の考えの元で
作品を仕上げ展覧するという・・・・





ザッと内容を聴くと


実に面白かった。


そして2013年の9月、そう今から約4年前に開催いた
しました。



展覧会は、、、ほとんど照明を使わず、、下からの
ほんの僅かな明かりのみ、、、作品展示はシンメトリー
ではなく、作品内容の位置の緯度経度を意識した、
ランダムな展示・・・何よりも驚かされたは、、
3壁面使えるギャラリースペースの1面のみ使用という


およそ通常の絵画展からは・・・・・
かけ離れたものでした・・・・・・



*********


個展タイトルは「午前二時三十七分」





この作品群では時間を固定したまま空間のみを拡張しています。
一見、ランダムに飾られている絵は、全長約17メートルの
BAMIギャラリーの壁面に対してそれぞれの風景の緯度経度
に則した場所に配置されています。





深夜、無人となった街のどこにでもある風景を照らす光。
私はそれを探すために街を散策しています。





この作品の配置は私の行動記録であり、さらには私の足跡が
及んでいない地球上の全ての場所に、この「どこにでもある
風景」が在り得ることを想像できます。


つまり絵の飾られていないギャラリーの壁面こそがこの作品
の余白であり、そこには午前二時三十七分の誰もいなくなっ
た街に存在するおびただしい量の光が詰め込まれています。


*********


展覧会ステートメント


道路をオレンジ色に照らす光は見える限りどこまで
も続いている。


彼方の光の群れは地平線に沿い点々と広がっている。


この午前二時三十七分を照らす光はどれだけあるの
だろうか。


私の今いるこの場所で、そして私達の知る由も無い
この国のあらゆる 場所で、さらに十二時間後には
地球の裏側で、とてつもなく膨大な光 が闇を侵し、
人々の寝静まった無人の街の姿をただただ浮かび上
がら せている。



私はただ一人この誰もいなくなった風景の中に立っ
ている。


人間が築 き上げた巨大な都市は、午前二時三十七分
の冷たい静けさの中、一斉 に自らが抱え込む重大な
矛盾を煌々と照らし上げる。


(2013/8/26/2:37 北緯34゜87.21′,東経135゜74.45′にて )


*********


これが当時の個展概要でした、


それから数年を経て


個展経験を積み


今回新たな個展企画を練り上げ


そして全て


新作描き下ろしにて臨みます。



八木佑介 N→S
2017.04.15 (sat) - 2017.04.24 (mon)
OPEN 12:00~18:00
期間中無休


作家八木佑介が当方の京都市下京区二人司町の
BAMI galleryを午前2時18分に出発し、久世郡
久御山町栄4丁目の自宅に午前3時49分到着す
るまでの帰路、約14kmの間で等間隔に5箇所
の地点を決め、そこに出発点と終点を合わせた
7箇所の場所で観たそれぞれの光景を描き、
ギャラリー展示空間内に深夜の都市を転移さ
せるダイアグラム・ドキュメントを試みます。



N→S
八木佑介


午前2時18分、京都市下京区二人司町のBAMI gallery
を出発し、午前3時49分、久世郡久御山町栄4丁目の
自宅に到着するまでの帰路、約14kmの間で等間隔に
5箇所の地点を決め、そこに出発点と終点を合わせた
7箇所の光景を描く。そして再びそれらの光景を私の
辿った順に等間隔でBAMI gallery内に配置する。





細長いギャラリー空間の入り口から奥へと進む鑑賞者
の歩みと、私の職場から自宅までの移動が重なる。
展示空間内に深夜の都市を転移させることを試みる。





点から点への空間移動、例えば職場や学校までの往復、
リビングから寝室への往復、私達は日々それぞれの役割を
持った場所から場所へと移動をする。私がそれぞれの地点
で観た街角の建造物にも役割があり、それらを大小の舗道
が繋いでいる。それは緻密な蟻の巣のようでもあり、生物
の内部構造のようでもある。





都市は膨大な人口を抱えながら、社会性の中で統制され、
血管を通る赤血球のように都市を網羅する舗道により各所
へと人は運輸され、老朽物は代謝されながら、都市は肥大
萎縮を繰り返す。人間が日々行う空間移動に沿い、促すよ
うに都市は形成されていく。







深夜、無人となったはずの街は均等に並ぶ街灯に照らし出
されていた。人工の光によって観る都市の光景は、人間の
確立された居住域のあり方であり、世界中のいずれの都市
の中でも適合する形を持つ。人間は何処へ向かっているの
か、都市の断面図を点と点を繋ぐ線によりギャラリー内で
空間として構築し、辿る。

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