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個展「たまご」

来月の4月10日(水)から、

BAMIgalleryで個展を開催させていただきます。





「話をきくこども」陶芸/23×16×11cm/2019年





今回のブログでは、
個展で展示させていただく作品の
制作で感じたことついて書いていきます。





はじめてギャラリーで個展をさせていただいたのが2016年の11月。

それが人生で初めての個展でした。


そして今年、2019年。

関西から離れて初めて京都のギャラリーで個展をさせていただきます。





この1年間、

生き物の姿をきぐるみのようにまとった
こどもの作品を中心に制作しました。

彼らは「小さい頃の誰か」であり、
生き物の普遍的なイメージを借りる形で
被り物をしたような姿をしていたのですが、

作品をつくる上で、
いままでのように「姿」を借りずに
違う角度で表現する方法はないか考えるようになりました。






陶芸をはじめて7年目、
作品を作りたいと思いはじめたのは約3年前。


陶芸を学んでいく中で、

焼成という特殊なプロセスは
大きな魅力ですが、

高温で焼き締めることを踏まえて、

成形・乾燥・施薬の工程を経て完成する作品は、
その工程の中で表現したいこととの距離が
必然的に遠のいてしまうものでもある
という矛盾を私は感じていました。



焼成までの工程を想定して作品を作る技術はもちろん必須。



でも、

このもっともっと先にある私の求めるものは

たとえば、
全てを把握仕切って完成している青磁の器のような美しさではなくて、

紙に直接絵具を乗せるような感覚を保ちつつ
粘土の柔軟性、土肌、道具としての指の感覚、、、を
意識して形をつくることが、
工程の中で生まれてしまう
距離を縮められる要素な気がするのです。





それらを踏まえて

焼成という一種の完成を迎えつつも、
認識できる形に整えられた土と、
指圧で変形した自然と人工を含んだ形で、
形の印象としての余白を提示すること。


そうすることで、
普遍的な姿のものではなくても、
外面で内面の思考が共有される。

それは他人を認識して個人を意識するように、

いろんな問いに姿を変えてくれるのではないでしょうか。





「はじめて見るもの」陶土/29×16×15cm/2019年




今回は前期と後期2回に分けて展示させていただきますので、

もしお時間がございましたらお立ち寄りくださいませ。

よろしくお願いいたします。






(個展詳細)


太田夏紀 陶展「たまご」


前期展(4/10-15) 後期展(4/25-29)


会期:2019.04.10 (wed) - 2019.04.15 (mon)
場所:BAMI gallery
時間:12:00~18:00

期間中無休
※最終日午後4時閉廊




この展覧会は前期後期と会期が分かれます。

後期展は4/25-4/29です。








PS.
相変わらず、ばたばたと過ごしていますが
一歩外に出てみると、
福井県はゆったりとした時間が流れていてとても落ち着きます。

工房にしている蔵も、昼間はストープなしで
過ごせるくらいあったかくなってきました。








大家さんが大切に育てていた、お庭のお花。

お庭仕事、ゆっくり勉強中です。。。

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