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「囁くものたち」
昨年11月の姫路での個展から早くも4カ月が経ちました。
またまた個展のお知らせです。
今回は京都島原のホーム、「BAMI gallery」での展示です。

タイトルは「囁くものたち」




テーマはひっそりと、しかし力強く生きている生き物たちです。

今回は新たにヤモリやカメなどを制作しているのですが、
生き物の彫刻作品を作り上げる時に毎回一番悩むのが仕上げの方法です。

・彫刻刀の彫り跡を残すのか無くすのか。
・着色するのかしないのか。
・着色の場合は染料、顔料、漆、金属箔や粉、アクリル系やウレタン系塗料など、多岐にわたります。

これらの技法の組み合わせは無限と言ってもいいくらいだと思います。
その組み合わせ中から、イメージとその時のモチーフと木材に合った方法を探します。

しかし木彫家を名乗るのなら先ずは「木」そのものをしっかり魅せることが出来ないと
駄目なんじゃないか、と最近思うようになってきました。
確かに綺麗な色を付けた方が見栄えがするし、その生き物らしく見えるかもしれません。
ただ、色に頼ることによって彫りがあまくなってしまったり、木そのものの魅力を損なってしまうこともあったように思います。


そこで今回は着色は無しで、作業のほぼ全てを「彫る」ことに集中することにしました。

  

小さいモチーフではありますが、誤魔化しが一切通用しない中で一彫り一彫りを大切に、緊張しながら仕上げていきます。

  




そんなこんなで黙々と彫り続けて着々と作品が仕上がってきました。
搬入日まであと僅かですがこのまま気を抜かずに完成させたいと思います。
個展の開始は今月31日(金)からです。よろしければ是非お越し下さい!
以下、展覧会の詳細です。


囁くものたち
2017.03.31 (fri) - 2017.04.09 (sun)
at BAMI gallery

OPEN 12:00~18:00
期間中無休

 「夜、家に帰ると表札灯に蛙が数匹集まってきている
  ふと窓を見るとヤモリがじっとへばりついている  
  彼らの無言の囁きが  僕を満たされるような気持ちにしてくれる  
  今この瞬間もどこかで生命が囁きあっている  
  そう思うと僕は木を彫らずにはいられない」









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